有名イラストレーターは俺の嫁。【urt】

4話 ページ5

『ん…………』

いつの間に寝ていたのか分からないが、まぶたの裏が眩しくて目が覚めた。

うらた「あ、A起きた」

おはよ、と言いながら私の頭を優しく撫でるわっくんの手が気持ちいい。

『今何時？』

うらた「７時過ぎ。夜のね」

夜の７時過ぎ？いやまて、私何時に寝た？え？頭の上に大量のクエスチョンマークを浮かべる私。そんなことよりも大事なことがある。

『ご飯……つくらなきゃ……』

そう、晩ごはんの準備をしなくてはならない。寝惚けながら軽くパニックを起こしている私を知ってか知らずか、クスクスと笑うわっくん。

うらた「今日は出前取ったから、そんなに慌てなくて大丈夫。たまには楽しな？」

『……ありがと』

うらた「いーえ。お代はAで」

お代は私。その一言で顔に熱が一気に集まってきた。

『わっくん、明日になったら絵描いていいって言ったもん』

うらた「それは明日の話。今日は俺だけ見ててって言っただろ？」

『わっくんのばか』

うらた「バカで結構。そろそろ飯も届くしそれ食って風呂入ってさっさと寝ようなー」









『わっくんのうそつき』

「すぐにへばるAが悪い」

『これじゃなにもできないじゃん』

次の日、腰が使い物にならなくて起き上がることすらできなかった。

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