13話 ページ15
お久しぶりです。ようやく更新出来そうなので頑張ります。これからもよろしくお願いいたします!
───────
そらるさんのお見送りをしてすぐにまふまふは作業部屋に戻ってしまった。
...ろくに顔も見れないから楽だけど、一言も無いなんて珍しいな。
そらるさんと話したことを思い出せる限りノートに書き込んでおく。
記憶が無くなってきてからほぼ毎日書いている。
たまに見返すと思い出せないのに恥ずかしくなったりするんだけど。
「まふ...ご飯...って寝てるね」
ノックをしても返事が無いから扉を開けるとすやすやと寝落ちしたまふまふが。
パソコンのモニターにはとんでもないくらいの情報が。きっと順調なんだと思う。
ノートにはこんな時は順調で楽しく作業していることが多いって書いてたし。
ふとまふまふが前に言っていた言葉と表情を思い出した。
『スランプ気味なんだよ』
...スランプじゃないの?
じゃあなんで、嘘をついたの?
理由はどんなに考えても一つしか見当たらない。嘘だと言って欲しい、否定して、ねえ。
「私...?」
思い当たる節ならたくさんあった。私を気にかけてずっと傍にいてくれたり、寝落ちすることが多くなったり、それこそさっき見たいに誤魔化したり...。
そらるさんは重荷になってない、なんて言ってたけどまふには私なんて邪魔なんじゃないかな。
歌い手じゃない私は必要価値も無いかもしれない。
「ん...A?うわっ、寝落ちしてたか!」
「ご飯、出来てるからね」
「うん!あと行くね」
部屋を出て自分の部屋に一旦逃げ込む。まふまふはもう少し作業すると思うから。
...ねえまふ。今、私は上手く笑えてた?
泣きそうになってなかった?
顔はひきつってなかった?
もう笑い方も思い出せないかもしれないね。
「ひっ...う...ふぇ...」
わからない。
今までの私ならどうしていたのか
まふまふにどんな顔をして会うのが正解なのか
誰を頼っていいのかも
「全部、全部っ、わかんない...!」
ねえ、歌い手のまふまふに
私は必要ですか?
41人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:水羽 | 作成日時:2019年8月21日 22時