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誠凛高校 対 霧崎第一高校


WC出場が決まる、東京都予選決勝リーグ。
早くも3Qめが終わったところで、目立たない女がひとりハンカチを握りしめていた。


榊「47-58…、か。状況からみて結構キツいよね、誠凛」



どうして立っていられるのか不思議なくらいボロボロな体をしている木吉さん…、
体中の痣は霧崎第一によるものだった。
やり口は知っていたけどここまでやるんだ…

全体が思うように動けていないように見える、これは花宮真や瀬戸健太郎のずば抜けた頭脳の賜物なんだと思う

けど、誠凛には…勝ってもらわなきゃ。




第4Q終了後__。



目立たない女は、泣いていた。
嬉しさや感動、安堵のための涙だった

76-70 誠凛が勝ち、WC(ウィンターカップ)への出場が決まったのだ。



自然と流れるやまない涙をひたすら拭っていると_



「やっぱり泣いてやがったか」ポス



榊「…?」



青「姿が見えねえと思ったら、またンな格好してんのかよ」



榊「びっくりした…、大輝か」ゴシゴシ



青「そんな擦るな、もっと眼ぇ真っ赤になんぞ」



榊「ん、ごめん。ありがと」



青「帰んぞ」



榊「バスケ部のみんなはいいの?一緒に見に来たんでしょ」



青「ンなもんテキトー言って抜けてきたに決まってんだろ」



榊「そっか」





目立たない女は桐皇学園バスケ部のエース、青峰大輝に寄り添われながら会場を後にした。

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作者名: | 作成日時:2023年6月1日 14時

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