第10話 ページ10
更に数日後。
12月20日、金曜日の事である。
前回の会議の6日後だ。
「ねぇ、あの課題何！？」
女子がやってきて少女を罵った。
今度は裏庭で責めていることから、廊下ではこの間みたいなことがあるかもしれないと学習したのだろう。
『・・・やれって言ったのはそっちでしょ？』
「だから何！？」
「全部間違えるなんておかしいでしょ！？」
「そうよ！」
人と言うのは、こういう時だけ息を揃えるのだ。
――でも工夫の仕方がまだまだだよ。
裏庭に来たのは米屋。
そして、出水公平だ。
2人を見ると、女子達は駆けて行った。
「ホント懲りねーな。大丈夫か？」
『お陰様で。何にもされてないよ』
ちら、と一瞬出水を見る少女。
金髪の髪が煌いた。
少女はブラックトリガーで迅達が争ったことを把握している。
カーバンクルに偵察に行かせていたのだ。
それに、遠征の事も知っている。
「え、マジでお前いじめられてんの？」
出水が訊いた。
『まぁね』
と答える少女。
『行こう。授業が始まる』
今日もまた、チャイムが鳴る。
「星月！またお前は窓の外ばかり見て！」
『・・・』
少女は怒鳴られても目線を変えなかった。
今回の授業は歴史。
「いいだろう。じゃあ教科書の問いに答えろ！」
『ラティフンディアは奴 隷を使用し、共和政末期から帝政初期にかけて盛んとなったのに対して、コロナトゥスはコロヌス、つまり小作人を使用して帝政後期に普及した』
窓の外を見つめたまま、少女は淡々と答える。
・・・教科書も開いてないのに対して、だ。
「何で解んだよ・・・」
米屋が苦笑いする。
「えっ、何凄くね！？」
見るのが初めてな出水は驚きの声を上げる。
――だって、これ見たことあるもん。
少女はかなり昔から生きていたので、今言った文章も自分の人生の歴史の1頁にある。
・・・人生？
人ではないから、魔女生、だろうか。
「お前知らねーの？いつも100点で1位取ってたやつ星月だぜ？」
「えっ、そなの？」
出水はまたもや驚いた。
「はい静かに！授業を進めるぞ！」
少女に答えられたことを隠すように、授業を催促する教師だった。
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チョコ - 主人公の名前をです！ (2021年1月5日 11時) (レス) id: 0af90dc59f (このIDを非表示/違反報告)
チョコ - 名前を変換できるようにしてほしい (2021年1月5日 11時) (レス) id: 0af90dc59f (このIDを非表示/違反報告)
スイ - 桔梗さん» 解りました！今はテスト期間で忙しいので、終わったらやりますね！ (2020年10月5日 18時) (レス) id: c26352c883 (このIDを非表示/違反報告)
桔梗 - 名前を変換できるようにしてほしいです! (2020年10月5日 8時) (レス) id: a618904336 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スイ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/suinatsu/
作成日時：2020年9月17日 0時
