第23話 ページ23
血しぶきが少女の後ろに舞う。
少女は心臓に弧月が刺さったまま、後ろに倒れ込んだ。
「死にましたね・・・これは」
「ったく、何だったんだか・・・」
其々が安堵の声を漏らす。
「太刀川、良くやった」
「どうもー」
風間の声に太刀川は反応した。
少女は口から血を流して倒れている。
太刀川は横にいる風間の方を向いた。
その時だった。
『たーちーかーわーサン♪』
陽気な声が響く。
それは明らかに少女の声だった。
『アイス・オーラ・ストーム』
＿＿バキバキッ！
地面から幾本もの氷の針が現れ、10人の身体を刺した。
其れも身動きが取れないように手や足だけ固定してある。
その時、武器を持っていた者は全て武器も落とされた。
少女はむくりと起き上がると、弧月に手を掛けた。
『ぐぐぐ・・・うわぁ』
思い切り引っ張ると、弧月が抜け、血が噴き出した。
『ヒール』
少女が魔法を詠唱すると、傷が癒えていった。
「スナイパー組、無事か！？」
〈はい・・・ですが、氷の棘で固定され、武器を落とされました〉
「あんな離れたところから正確に手や腕に！？」
『さて、とても楽しかったけど、そろそろ終わりにしないとね』
少女はグングニルを消した。
『嗚呼、全員そろってた方が話しやすいよね』
少女が指を鳴らすと、氷の棘に固定されたスナイパー組が現れた。
『アハハ。だから言ったのに。「強いヒトと戦う時は油断しちゃダメなんだよ〜」って。キミ達の敗因は、殺したと思って油断したことだよ』
少女は笑った。
幼子のようだった。
まぁ実際、“星月蒼”の時より10�冂�身長が低くなっているが。
今は140�儖未澄�
『さてと・・・おーい、見てる？忍田サン？城戸サン？』
「！？」
『今からそっちに行くね〜。と言っても、もう戦う気はないから安心して。ちゃんと状況説明に向かうよ』
『ディ、ウォル』
少女は名前を呼んだ。
妖狐の背に座り、妖精は少女の方に座った。
『さ、案内してよ』
ぱちんと指を鳴らすと、針は消えた。
三輪は相変わらず睨んでくる。
「この・・・！」
斬りかかろうとしたが、狐がシールドを展開した。
うなり声をあげる。
『ウォル、ステイ』
頭をなでると狐は大人しくなった。
『ちょっとボーダーの力を知りたくて戦闘しただけだよ。もうする気はない。ほら、早く案内してよ』
少女はちょっと急かした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 66人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ワールドトリガー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
スイ - チョコさん» 蒼と翆ですか？ (2021年1月10日 19時) (
レス) id: aafce01704 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ - 主人公の名前をです！ (2021年1月5日 11時) (レス) id: 0af90dc59f (このIDを非表示/違反報告)
チョコ - 名前を変換できるようにしてほしい (2021年1月5日 11時) (レス) id: 0af90dc59f (このIDを非表示/違反報告)
スイ - 桔梗さん» 解りました！今はテスト期間で忙しいので、終わったらやりますね！ (2020年10月5日 18時) (レス) id: c26352c883 (このIDを非表示/違反報告)
桔梗 - 名前を変換できるようにしてほしいです! (2020年10月5日 8時) (レス) id: a618904336 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：スイ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/suinatsu/
作成日時：2020年9月17日 0時
