第17話 ページ17
「ところで何でお前そんなに頭いいワケ？」
『別に良くないよ』
「授業聞いてないのにテストで100点取れるわけないだろ」
『授業は訊いてるよ。暇だけど』
少女は横に垂れてきた髪を後ろに
暗闇の中で黒髪がさらりと舞い上がる。
『・・・警戒区域・・・か』
段々とその場所へ近付いていく。
警戒区域はロープがしてあり、中には潜らないといけないようになっている。
少女達はそのロープまで来ると、ロープに沿って歩き出した。
少女が突然、ピタリと足を止める。
其れで少し前に出ていた3人も足を止めて振り返った。
「・・・？如何したんだよ？」
『・・・』
米屋の問いに少女は答えなかった。
風が吹く。
黒髪が右横にふわり、ふわりとたなびいた。
「早く行こうぜ？家もう少しだろ？」
『嗚呼・・・そうだね』
出水が手をポケットに突っこんだまま言った。
それに対して、少女は曖昧に返す。
「・・・そこに何かあるのか？」
『・・・あると言えば、あるのかな？』
三輪がマフラーをくいっと上げた。
三輪の問いに対しても、少女はまた曖昧に返す。
警戒区域の方を見ていた少女は、ゆっくりと3人の方を見た。
青い目が3人を見据える。
『ねぇ・・・もういいでしょ？』
そして問い掛けた。
先程とは反対で、少女が問うているのだ。
「は？何がだよ？」
出水がいつもの余裕そうな顔で笑った。
「早く帰ろうぜー」
米屋も催促する。
三輪だけは、何も言わなかった。
『・・・解ってるんでしょ、何の事を話しているのか』
夢の中に出て来た時の表情と比べて殺気が全く入っていないが、無表情な顔をしていた。
いや、無表情と言うより真剣、と言った方が合っているかもしれない。
『・・・出ておいでよ、そこに居るんでしょ？』
またゆっくりと、警戒区域の方を見た。
少女の髪がまた、風でたなびいた。
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スイ - チョコさん» 蒼と翆ですか？ (2021年1月10日 19時) (
レス) id: aafce01704 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ - 主人公の名前をです！ (2021年1月5日 11時) (レス) id: 0af90dc59f (このIDを非表示/違反報告)
チョコ - 名前を変換できるようにしてほしい (2021年1月5日 11時) (レス) id: 0af90dc59f (このIDを非表示/違反報告)
スイ - 桔梗さん» 解りました！今はテスト期間で忙しいので、終わったらやりますね！ (2020年10月5日 18時) (レス) id: c26352c883 (このIDを非表示/違反報告)
桔梗 - 名前を変換できるようにしてほしいです! (2020年10月5日 8時) (レス) id: a618904336 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スイ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/suinatsu/
作成日時：2020年9月17日 0時
