【◇】年下はお断りです 2

年下52 ページ3

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「はぁ…」




今日小湊に会ったら(というか同じクラスだから絶対会うのだが)どんな顔すればいいんだろ…と考えていると、伊佐敷が今日は朝練があったはずなのに小湊とではなく1人で教室に入って来た。

心無しかちょっと暗い感じがする。




とりあえず「おはよ」と言うと「…おう」とやっぱなんかめちゃくちゃ悩んでる感じ。




「どうしたの？元気無いじゃん」




私がそう声をかけると、何かを決心したようにこちらを見つめて口を開いた。





「あのさお前、御幸と亮介が今日変な雰囲気だった理由知ってるか？」



「……え」






……昨日の今日で自分のせいじゃないなんて言う方が無理だ。

目と口を開けたまま固まっていると「やっぱりな」と言われた。




「お前か」

「……じゃないとは断言出来ない」





「そっか…」とまた腕を組んで悩み始めた伊佐敷の次の言葉を息を呑んで待つ。





「まああからさまに口喧嘩したりとかはしてねーから良いんだけど、あんな空気でこれからずっと練習しろって言われてもきつい」

「……そんな悪いんだ…雰囲気…」




「ってお前に言っても意味無いんだけどな」とふっと笑って机にエナメルバッグをドスッと置いた伊佐敷の背中を見つめる。






……私がチームに害を与えてしまった。

夏前の大事な大事な時期に。



よりによって丹波が戦線離脱してただでさえ緊迫してるこの時期に。




何やってんだろ…何マネージャーがチームを混乱させてんだろ…ぐちゃぐちゃにしてんだろ…




「……ごめん、伊佐敷」





届かなくていい。ていうか届かないで。



届いたら絶対伊佐敷は私のせいじゃないって言う。

だけどそれじゃダメなんだ。



私は甘えちゃうから。





「私、ちゃんと責任とってチームを戻すから」





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