【◇】年下はお断りです

年下42 ページ43

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「御幸っ！？」




浴衣に身を包んで普段以上にイケメンでカッコよくて…

じゃなくて！




「何でいん…」

「行きますよ」




話し終わる前に口を塞がれ、腕を引かれ走り出す。



……ちょっと待って！！事態が全く読み込めないんだけど！！




腕を引っ張って走り続ける御幸を、とりあえず遅れないようただがむしゃらに全力で追いかける。






やがて人ごみに入ってやっと速度が落とされた。

とっさに掴まれている腕に力を込め抵抗する。





「ちょっと御幸！止まって！！」




それでも野球部の力には全然勝てなくて、ただでさえうるさいお祭り雰囲気の中で声を張り上げる。





「御幸！！」

「え、はい」






やっと止まってくれた御幸にすかさず「どういうこと！？」と詰め寄る。




「私は小湊と約束したって言ったでしょ！？」

「……亮さん行けなくなったらしくて」




「えっ…うそ…」





スマホを広げて、連絡も来てないし…と呟くと、それを取り上げて、俺が伝言頼まれて来たんでと返された。




「……めっちゃ気合入れたの無駄だったってこと？」




勝手にはしゃいでバカみたい…としゃがみこむ。




「先輩はバカじゃないですよ」




しゃがんで視線を合わせて笑った御幸。





「浴衣だってめちゃくちゃ似合ってますし」

「……でも当の本人来ないし」






「じゃあ俺と回りましょうよ」









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