【◇】年下はお断りです

年下33 ページ34

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「うわAが勉強してるよ」




……なぜ見る人見る人私をけなすのか。



確かに学校でも勉強します、みたいな真面目なタイプでは無いのは自覚しているが

ここまで頻繁に言われるとさすがに傷つく。




挙句の果てには「……今度のテストあんたの命かかってんの？」とか「金か」とニヤッと笑って通り過ぎていく奴もいて必死に握った拳をほどく。




「それ御幸にも言われたんだよな…」

「えっ御幸くん？」





……やばい。そういえばコイツ御幸教だった…


御幸教というのは御幸が好きという中でも特に御幸くん大好きキャー♡というタイプの人を指して、トップクラスの人達を言う(勝手につけた)。

まあ依頼主の子はわりと控えめに好きって感じなのだが、この御幸教の奴はあからさまに好き好きアピールをしているから個人的にちょっとな…と思ってたりする。




「……まあ」

「話したの？良いなーー！！」

「そりゃ後輩だからねー」

「私も野球部のマネージャーやれば良かった…」





色恋目的にマネージャー入った奴は必ず死ぬよ、と思いながらも「そうだねー」と愛想よく振舞って流す。

……まあ人のこと言えないか(笑)





「あ、そういえばAが御幸くんの調査してるってきいたんだけどさ…」



誰から聞いたのよ！！と思いながらも黙っておく。




「私にも調査報告教えてくれないかな？」

「……ごめん。まだ生徒手帳に書いてあるようなことしか聞けてないの」






嘘では無い。……まあ趣味は書いてないか。


それにこれ以上話していると終わらなくなってしまうからもう会話を終わらせたかったというのもある。


「そっか、じゃあ大丈夫」と去っていったその子の背中を見つめながら心の中でもう一度ごめんね、と謝っておいた。








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