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文通3 ページ4

Aside



あれから1年が経った。

でも未だに文芸部の活動中も

どうしても野球部を見つめてしまう。




ダメだ。集中集中。




と机に向かったものの

カキーンと金属音がして

また振り向いてしまう。







「わー…凄い…」







放物線をえがいて飛んでいくボール。

どんな人が打ったのか気になり覗きこむ。






するとそこにいたのは…





「御幸君…」




同じクラスで

持ち前のルックスと野球の実力で女子からの人気も凄い。

要するに私とはかけ離れている存在。






はっはっはと笑いながら走っている彼。




ホームラン打ったなら最後まできちんと必死で走れ

と少しムッとしながらも

あんな人たちの応援が出来たら

どれだけ高校生活が楽しくなるんだろと

マネージャーを羨ましく思う。





「どうしたの?」





ふいに文芸部の子が心配そうに顔を覗きこんできた。





私は慌てて





「ちょっと空を眺めていたいな〜って…」




とごまかした。



しかし彼女は




「…もしかして野球部見てた?」






と図星をつく。




何でわかっちゃうの?という目を向けると

彼女はクスッと笑って





「文芸部を選ぶ子のだいたいは野球部の練習を見るためらしいから…

ほら、文芸部の活動教室ってグラウンドに面してるところが多いし

活動も比較的楽だから。

まあ男の子が一番格好よく見えるのはやっぱり汗流してる姿だもんね〜」






なんか少し違うなと思いながらも笑って

「そうだね〜」と答えておいた。





結局そのあと案が思い浮かばなかったので

図書室に行くことにした。

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作者名:そら | 作成日時:2016年1月21日 20時

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