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文通10 ページ11

御幸side



『まさかあなたが野球部なんて…

何も知らなくて…

偉そうな口きいてしまい本当にごめんなさい…

お誘いありがとうございます。

でも今の私じゃきっと足を引っ張ってしまうと思うので…

遠慮させていただきます。

自分が成長したら入ろうと思ってるので

その時にはよろしくお願いします。』






別に謝らなくて良いのに。

誉めてくれたんだし。



自然と笑みがこぼれるようなそんな内容。

この子本当内気っていうか自分に自身無さすぎでしょ。

ていうか真面目。

部活のひとつやふたつ、紙に書けば入れるのに。

こんなに他の人のこと考えて決めるなんて。





再びまだ続く文に目を落とす。





『あなたが聞いてくださったのは

自分の意見が言えないときってことでしたよね?

本当はマネージャーになりたくてこの学校に入ったんです。

でも中学の友達に運動部は似合わないと…

悪い意味じゃなかったのでしょうが私はどうも素直に受け入れられなくて…

こんなとき、自分の意見が言えたらどんなに良いんだろうって…

それに本当は図書委員をやりたかったのに

他の役職に指名されて言われるがままにその仕事をやってしまったこともあって…

そんな何にも言えない自分が不甲斐なくて

腹が立って…

って感じです。

気分を悪くされたら本当にすみません』







律儀に相手のことを考えてある最後の文。

本当優しいし利他的だな…

こういう人は多分人前に出るのが苦手なんだろうな…

だから俺がクラス一緒でも分かんないのかもしれない…







見つけられると良いな…








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作者名:そら | 作成日時:2016年1月21日 20時

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