【◇】俺はお前が好きだから (ページ40)

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想い40 ページ40

成宮

「だーかーらー！私と付き合って！！」

中庭で俺の前に仁王立ちして立っている西村。

……なにこれ…

「……ドッキリ？」

「ドッキリでこんなこと言えなんて誰かに頼まれて私が言うとでも思うの！？」

ていうか仁王立ちで告白されたことないんだけど俺。普通縮こまって上目遣いくらいはするよね。

「じゃあ、なんか先方に弱味でも…」

「んなわけないでしょ！！」

嬉しいよりも先になぜか不安が出てくる。

こいつって一也が好きだったんじゃ…

「……ふられたの！昨日！」

「はぁっ！？それで今日！？」

「……確かにまだ御幸くんを完全に忘れられたってわけじゃないけど」

"成宮なら御幸くんを忘れさせて私を幸せにしてくれると思ったから"

「……本当に俺でいいの？」

「……うん」

「本当に？」

「うん」

「嘘じゃな…」

「あー！もう！だから本当って言ってるでしょ！？！？」

怒ってるこいつが本気だとわかりやっと安心する。

「……すげー嬉しいんだけど」

「……そりゃ良かったですね」となぜかそっぽを向かれたので「じゃあ手でも繋ぐ？」と聞くと「そんなのまだ早いわバカ！」と突き放されてしまった。

「まだ早いってことはいずれやってくれんの？」

「…………百年後ね！」

END

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