【◇】俺はお前が好きだから (ページ37)

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想い37 ページ37

成宮

「えっ！？あいつこれお前らに渡して帰っちゃったの！？」

「まだ遠くにはいってないと思うから走れ！」

部活が終了して、結局部員用のすらもらえなかったな…と落ち込んでいると他の部員が勢いよく駆け寄ってきて「さっき西村から成宮にって渡されたんだよ！」と放課後下駄箱で見たラッピング袋を渡してきた。

「ったく何で直接来ないわけ！？」

走りながらキレていると前に人影が見えた。それに向かって更に足を速める。

「西村！！」

そう叫ぶとぎょっとしたようにこちらを振り返って見てきた西村。

「……何」

「これ、ありがと」

そう言って袋を見せると「……何であいつらすぐに渡しちゃったのよ…」とうなだれた。

「随分とユニークなラッピングだよねー今年貰った中で一番だよ……っておい！」

「……もう食べんな」

取ろうとする西村の手から慌てて逃れる。

「食べたくないなんて言ってないじゃん！」

「食べたくないみたいなこと言ってたじゃん！どうせ私は全然家庭的じゃないガサツ女ですよ！！」

「あー！もう！成宮と話してるとどんどんバカになってくる！」と叫んでるこいつに「でも」と付け加える。

「一番貰えて嬉しかったよ」

「……そ」

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ちょっと顔が赤くなっていたと思ったのは俺の気のせいだろうか。

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