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想い22 ページ23






「ふー」






こっちにはマネージャーが1人もいないので

試合になると私がマネージャーにあたる仕事をやっている。






「おつかれー」

「本当だよ…成宮とか試合前暇ならやってよ」

「残ねーん!エース様にはウォーミングアップという…」

「はいはい、そうでしたね」






成宮の自慢を綺麗にスルーして作業へ戻る。





「……ていうかいつまでそこに突っ立ってんのよ」

「……明日?」

「お疲れ様でーす」





ちょうどドリンクを詰め終わったので

精一杯の作り笑顔で去ろうとした。






でもいつも突っかかってくるはずの成宮が

今日は1点を見つめて固まっているので私も立ち止まった。






そして釣られてそちらを見ると…






「何やってんの一也ぁぁ!?何試合前に彼女とイチャイチャしてんの!!」

「……」







いきなり声をあげた成宮に

「うるさい」と一喝するどころか

何も反応することができなかった。






悠里と御幸くんがスポドリを笑いながら取り合っている。





御幸くんが高い位置に持っていって

悠里が必死に背を伸ばして取ろうともがいている。







見たくない。

見たくないのに

私の目は動こうとしない。






なんであんなに楽しそうにしてるの?

私に見せつけてんの?









そんなに、そんなに私を苦しめたいの?







「西村?」

「……行くよ。成宮」






彼女たちに背を向けるようにチームの元に行った。







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作者名:アクアブルー | 作成日時:2016年4月10日 17時

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