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想い21 ページ22
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「そんでさー樹のヤツが…」
バスの中。
なぜかハンカチを返した成り行きで成宮の隣に座った。
でも、全然耳に入ってこない。
声がでかい成宮の声が右から入ってきてすーっと左に抜けてしまう。
「……西村?お前大丈夫?」
「…」
「西村?」
「…」
「西村!!!」
「わっ!」
何回目くらいかで私の名前を呼んでいると気づいた。
「何?」
「俺の話聞いてた?」
「……一応」
「じゃあ俺の話したこと言ってみ」
「…」
「ほらね、聞いてないじゃん」
そう言って私の方ではなく
窓側を向いた成宮。
成宮ってわかってないような顔していて
見抜いてるような気がする。
・
・
今、ポケットの中の私の手が震えてることだって
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作者名:アクアブルー | 作成日時:2016年4月10日 17時