想い12 ページ13
成宮
練習が終わっていつものように一人写真部の部室を覗くと
なんか泣きそうな目で携帯を見つめる西村がいた。
野球で目は養ってきたので視力には自信があるけど…
流石に携帯の中の小さな文字は見ることが出来ない。
そーっと近づいてみると
急に西村がばっと立ち上がって後ろを向いた。
「「…」」
ちょっとの間凝視され、
そのあとは冷たく「何でいんの」と聞かれた。
「日課だからー」
「いや、何で日課になってんの」
「んーなんか足が勝手に?」
「だからその理由を聞いてんの!!」とムスッとして言うこいつに「今のメール?」と全然関係ないことを聞く。
「そうだけど?」
「誰からの?」
「……成宮には全くもって関係ない人。だから知らなくていいの」
それはそうかもしれないけど…
何であんな顔して画面見つめてたのか気になるじゃん。
「教えて」
「嫌だ」
「お願い」
「無理」
「じゃあ後付けてくよ?」
「…………倒す」
そう言うとおもむろに掃除ロッカーからほうきを取り出して振り上げてきたので
「本気でやんの!?うそ!冗談だから!」と慌てて言う。
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何で素直に聞けないんだろ
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作者名:アクアブルー | 作成日時:2016年4月10日 17時