10.先輩のお友達 ページ12
昨日の夜、和成先輩からメールが来た。
『明日はお弁当無しで!学食行ってみよーぜ!
俺ちゃんと奢るから安心して☆
あとAのこと、友達に紹介してーんだけどいい?』
先輩の友達に紹介してもらえる…。
へへっ…なんか彼女っぽい。
わくわくしながら、授業を受けて昼休みのチャイムが鳴ると一番に先輩が教室に迎えに来てくれた。
「A!行こーぜ!」
「はい!」
先輩と並んで学食へ向かうと、所々で先輩たちから声をかけられた。
2年生から3年生までそれは様々だった。
「高尾!彼女?」と聞かれる度に先輩は
私の肩を抱いて「おう!かわいーだろ」と誇らしげに言うので私は学食へ行くまでの間ずっと赤面状態だった。
学食に入ると、そこは大勢の生徒でごった返していた。
「う、うわぁ…初めて来たけどすごいですね…」
「大体いつもこんな感じだぜ?…あ!いたいた真ちゃーん!」
先輩は学食の一番端っこに座っているなんとも近寄りがたい雰囲気を醸し出している先輩に声をかけた。
先輩に手を引かれて近づくと、その先輩の周りの2席が空いていた。
「お、ちゃんと取ってくれてるじゃん!」
「うるさいのだよ高尾。そしてこの女は誰だ」
のだよ?
変な語尾を付ける先輩が私を見る。
「もー真ちゃん言っただろ。俺の彼女!」
「なに!?彼女だと…!?」
「え!そっから!?…っていうか、真ちゃん何イライラしてんの?あ、まさか自分に彼女がいないから嫉妬してんの?」
「うるさいのだよ!お前のその浮かれている顔が腹立たしいだけだ!」
「っはは!」
目の前の漫才のようなやり取りに思わず声を出して笑ってしまった。
「何を笑っている!」
「す、すみません…ふふっ…その、仲良いんだなと思って…っはは」
「いやいや笑いすぎでしょ」
先輩が困ったように笑いながらそう言う。
「まあ、改めて紹介しとくわ。蒼木A。一年で陸上部の俺の彼女。
ほんでこっちは緑間真太郎。我がバスケ部のエース様です」
先輩が私と緑間先輩に紹介してくれて、私も先輩によろしくお願いしますと頭を下げた。
そしたら緑間先輩は「ふん。変な者同士、お似合いなのだよ」と私達に言った。
「いやいやー変なのは真ちゃんの方でしょ」
「な!?」
私の目の前ではた漫才のようなやり取りが始まった。
緑間先輩か…和成先輩の周りの人の事もっと知れるといいな…。
そう思った一日でした。
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鏡子(プロフ) - ちょこれーとさん» ありがとうございます。私の推しは火神君です!確かにあの回は感動しましたね。私も好きです。 (2020年5月15日 16時) (レス) id: e35fb2372b (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと - 私の推しは高尾くんでっす。好きなシーンは、洛山vs秀徳で真ちゃんが『このチームで足手まといなど俺は知らない。』っていうシーンが大好きです。私は秀徳めっちゃ好きなので勝ってほしかったなぁ…。 (2020年2月27日 18時) (レス) id: 64be1a2e2a (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと - 鏡子さんの作品面白いです!ちなみに誰が一番好きですか? (2020年2月27日 18時) (レス) id: 64be1a2e2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鏡子 x他1人 | 作成日時:2019年2月4日 16時