三十四話:新しい家族を ページ37
Aside
目が覚めると
私は知らない部屋で寝ていた
寝ている間も泣いていたのか
目元が涙で濡れていた
すると名前を呼ばれた
義「Aっ!?」
錆「起きたのかっ!?」
頭を横に動かして見ると
何故か義勇と錆兎が居た
どうしてここに?
上体を起こして名前を呼ぼうとすると
その前に二人に勢いよく抱き着かれた
『...!』
錆「よかった...ッAが無事でっ」
義「死んじゃうんじゃないかって...
ずっと不安でっ」
泣きそうな、震えた声でそう言われた
私を待っている家族___
私を心配してくれた事に
表現のしようがないぐらいの嬉しさが
込み上げて来て
自然と涙がポロポロと瞳から溢れ落ちる
私は二人の背中に腕を回す
義/錆「「!!」」
『...ッ、義勇、錆兎っ、ありがとう...ッ
ありがとうっ、...っあ、あぁっ』
涙を流しながら泣くAに
少しだけ驚く二人
二人は宥めるように優しく頭を撫でたり
背中を擦ったりした
暫くして落ち着くとAが小さく呟く
『夢で...お母さんに怒られたんだ
お父さんも晴明も私に未来を託したんだって
家族を守れなかった事を悔やんでるなら
新しい家族を守れって
家族の為に命を尽くせって...
私、二人が家族で___本当によかった
二人の側がね、凄く安心出来るの』
すると義勇と錆兎が互いに顔を見合わせると
少し恥ずかしそうに、けど優しく微笑んだ
すると、涙で濡れた目元を乱雑に拭って
Aは言う
『私、家族を__二人を守るからね』
すると義勇と錆兎は驚いた表情をして
それから、Aを抱き締める力を強めた
Aは少し苦しそうに言う
『二人共...苦し...』
錆「馬鹿、また1人で気負うつもりか
それに、男が女に守られてばかりなのは
格好がつかないだろ
俺達にも守らせろ」
義「そうだよ、俺達だってAを守るぐらい
出来るんだからね
それに、家族で良かったと思ってるのは
俺達も同じだから」
するとAは、二人のその言葉に
嬉しくて、また泣きそうになるのを
ぐっと堪える
錆「泣いてもいいぞ」
義「我慢しなくていいよ」
するとAは顔を赤らめながら言う
『ばっ、馬鹿!もう泣かないから!』
その様子を見て笑う二人
窓に止まっている三人の鴉は
それを微笑ましそうに見ていた
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ぴーふふる - すみません💦今いましたね! (2022年10月12日 14時) (レス) @page10 id: 97d1a84e27 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーふふる - 真菰ちゃんは!? (2022年10月12日 14時) (レス) @page9 id: 97d1a84e27 (このIDを非表示/違反報告)
コクマ - 終命ノ夜ってなんで読むんですか? (2020年5月30日 13時) (レス) id: 9ee991fc40 (このIDを非表示/違反報告)
スモークサーモン - ぱすてーる@YouTube部 所属さん» 17話やるせないであってますよ 許せないだと、何が許せないになるんですか? (2020年4月26日 20時) (レス) id: 99f545fffc (このIDを非表示/違反報告)
あーるぐれい。(プロフ) - とても面白い作品ですね!でも1つ訂正が…。四十一話の「役不足」と言う言葉ですが、その仕事・役割が自分の力量に足りないという意味なので、この場合は「力不足」(その仕事・役割に対して自分の力量が足りない)と言う方が正解です!細かくてすみません…。 (2020年3月18日 0時) (レス) id: 86f01c478d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:来羅 | 作成日時:2019年10月27日 1時