こんにちは ページ5
敦「だ、太宰さん…」
太宰さん、と呼ばれた男性は優雅にハァイと手を振る。
国「太宰！貴様今何時だと！！」
太「んー10時半？」
国「社の定時は8時だ！何度云ったら分かるんだ！」
国木田の額には見事な青筋が浮かんでいる。
対する太宰の顔は満更でもないが。
敦「あれ、太宰さん今日は濡れていませんね」
太「良い処に気づいたね敦少年！そうだ、私は今日朝の清く正しい入水はしていないのだよ！」
国「なんだ、やっと改心したのか」
太「そうなのだよ。褒めてくれ給え国木田くん！私を誉め給え！！」
敦「…これ今日雷ですかね」
国「…いや、地球滅亡やもしれん」
太「酷いなぁ、2人とも」
国「じゃあ何故こんな時間なのだ。いっそ潔く8時に来い」
太「え、寝坊？」
国「貴ッ様ァ！！」
敦「って、その本持ってるあたり改心もしてませんね」
太「当たり前だよ。自 殺より素敵で充実した趣味なんて存在しないのさ！」
キランっと顎に手を当ててキメる太宰。
しばらく社員の掛け合いを黙って聞いていた神荘寺は、何か合点がいったのか、ポンっと手を叩いた。
貴「貴方様が太宰治様なのですね」
太「はい。私が太宰治様です。
…って、え？」
国「依頼人だ」
貴「初めまして太宰治様。私は神荘寺Aと申します。
本日より、20歳迄此処で匿って頂く事に成りました」
神荘寺は先刻と同じ様な流れで名乗った。
太宰の目が、急に鋭くなった。
太「…へぇ。此処で匿う。か。
君、中々の訳アリ物件だねぇ」
貴「？訳アリと云いますと？」
国「太宰なんだその言い草は。依頼主にはもっと丁重に」
太「片目義眼に右目のその瞳の深さ。
…君、視えるね？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 41人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かふぇもか | 作者ホームページ：
作成日時：2020年4月2日 18時
