とある探偵社の双子の女医

蝶が４頭 ページ6

．









太宰による発言でそこにいる皆が固まった。

数秒の沈黙の後、時間差で叫び声が響き渡った。


国「はああァア！！？」





これが事の始まり＿＿＿＿＿




怪奇ひしめくこの街で

変人揃いの探偵社で

これより始まる怪奇譚



これが先触れ＿＿＿

前兆し＿＿＿＿＿



中島敦＿＿＿＿＿能力名『月下獣』




＊＊＊



敦side


敦「う……」


目を覚ますと窓から月明かりが射す薄暗いところに倒れていた。
あれ？此処どこだ？


太「駄目だろ国木田くん。君が大きな声を出したから敦くんが起きてしまったではないか」

国「ああ…すまんな……じゃない！貴様は何時も周りに迷惑をかけやがって！なんだ？今度は見ず知らずの小僧を探偵社にいれるだと！？いい加減に…」

太「やぁ敦くん。おはよう」

国「話を聞け！！」


なんなんだこの人たち。
たしか太宰さんと国木田さん…だっけ。

でも奥で此方を見ている４人は知らない。
また面倒なことに巻き込まれた…


敦「お、おはようございます…？」


周りを見渡すと、破壊された木箱が散らばっていた。
何があったんだ…？
確か太宰さんに虎探しを手伝うように云われて…？


太「調子はどうだい？」

敦「あの…僕は何を…？」

太「やっぱり覚えてないかい？」

敦「？」


覚えてない？
なんのことだ？


太「あ、腕」

敦「え…？な、なんじゃこりゃああぁぁぁぁ！？」


とんでもないモノを見てしまった僕は気を失った。



敦side end



＊＊＊



Aside


？「う……」


あ、起きた。
この子が近頃街を荒らしている『人食い虎』？


太「駄目だろ国木田くん。君が大きな声を出したから敦くんが起きてしまったではないか」


敦か。
うん。普通。


国「ああ…すまんな…じゃない！貴様は何時も周りに迷惑をかけやがって！なんだ？今度は見ず知らずの小僧を探偵社にいれるだと！？いい加減に…」

太「やぁ敦くん。おはよう」

国「話を聞け！！」


近いうち本当に胃に穴が開くかも。
楽しみが増えたねェ。


敦「お、おはようございます？」

太「調子はどうだい？」

敦「あの…僕は何を…？」

太「やっぱり覚えてないかい？」

敦「？」


どうやら太宰の云っていた通り、何も覚えていないようだ。

そして私は気づいた。
腕の虎化が解けてないぞ少年よ。


太「あ、腕」

敦「え…？な、なんじゃこりゃああぁぁぁぁ！？」


ﾊﾞﾀﾝｯ


あ、手の跡クレーターできてる。

蝶が５頭→←蝶が３頭

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す