42話:1日 ページ1
──夏休み、1日目──。
この日の朝は、いつもの習慣が染み着いているのか、携帯アラームの鳴る10分前…5時半に起きてしまった。折角の夏休みなのでもっとゆっくり寝ていたいが、どうも目がはっきりと覚めてしまっていた。
いつまでも布団の中でグダグダしている訳にはいかない。それに、布団の中に熱気が篭もっているのですぐさま布団を剥いだ。
貴「うぁーっ……」
ググッと伸びをして、ボケーっと部屋を見る。
シャチ「(ニコニコ」
布団の前、そこにはシャチがニコニコと笑顔で私を見ていた。一瞬誰かと身構えたが、シャチだと分かるとホッと安堵の溜息を吐き
貴「何だシャチか……」
髪の毛を手で整え再び欠伸を──
貴「ん?…何故私の部屋に?!」
今更ながらにそう叫び、取り敢えず近くにあった枕を顔面目掛けて投げつけた。シャチはそれを軽やかに避けて、ニコニコしている。確かに鍵は付けていないので誰でも出入り可能だが…これではプライバシーの問題が発生する。睨む私を余所に、シャチは近付く。
貴「ちょ…っ、近……」
い、と言う前に距離を詰められ、息がかかるほど近くに来た。頬が熱を持つのが分かる。
シャチ「ん、健康だねA!ってことでおはようのキスを…」
ペンギン「調子に乗るなシャチ」
ドゴッ、と鈍い音がしたかと思えば、シャチは横へ吹っ飛び正面から消えた。シャチがいた後ろにはペンギンの姿がある。
シャチ「お〜痛て……何も蹴らなくても」
頭をさすり口を尖らすシャチ。ペンギンはジロリとシャチを睨みつけ、溜息を深く吐いた。ペンギンって苦労が絶えないね。そんなことを思いながら立ち上がる、そして扉をビッと指差し。
貴「取り敢えず着替えるから出てて」
シャチ「大丈夫!Aのセミヌードはバッチリ俺の目に焼き付けて「出て」…うっス」
キラキラ笑顔でアウトな事を口走ったシャチに睨みを入れ、命令する。
ペンギン「俺もか?」
貴「いや当たり前だから」
ペンギン「チッ」
舌打ちをするペンギンにも睨みを軽く入れ、背中を押した。シャチとペンギンは渋々、”渋々”出て行った。…ペンギンは大丈夫そうだが、シャチは覗きそうだ、まぁ気にしないでおくのが一番か。
扉が閉まったかどうか確認してから上を脱ぐ。下のズボンを脱いだところでチラリと扉を見た。扉は開いていない、見られてはいない…多分。
シャチは私のセ、セミヌードを見てどうするつもりなのだろうか。…あまり想像したくない。
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クロM - 私は、シャチとペンギン2人共好きなので、とっても面白いです。 続きが気になって×2しょうがないです。更新楽しみにしています。 (2016年7月29日 10時) (レス) id: aabac62c2d (このIDを非表示/違反報告)
ペン兄ぃ - 紅ネコ頑張れ (2016年1月7日 17時) (レス) id: 4c64579d2b (このIDを非表示/違反報告)
白龍 - つーづーきーは更新しないんですか? (2015年12月31日 14時) (レス) id: a2521109fd (このIDを非表示/違反報告)
姫唆(プロフ) - 面白いです!!続きが気になる!!(>_<)更新楽しみにしてます!(//∇//) (2015年3月15日 14時) (レス) id: 1f1cfeb269 (このIDを非表示/違反報告)
海賊王はローさんだ!!(プロフ) - 紅ネコさん» ただヒマだっただけ← てかそろそろ充電やばい!!おちるね (2014年11月11日 20時) (レス) id: 2cca94c186 (このIDを非表示/違反報告)
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