堕ちた騎士は【あんさんぶるスターズ！】 (ページ23)

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番外編〈もし千代田くんが瀬名泉の弟だったら〉ページ23

少しだけ番外編．．．。本編がシリアスなので、息抜きに。すみません！ 3日以内には本編を進めます
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この世には、俺の苦手なものが3つ存在する。

一つは国語。どうしても文章が苦手で、テストの出来が悪い。

二つ目は病院。俺は三半規管が弱いから、めまいとかが頻繁におこるんだけど、いつも行く病院の雰囲気だけは好きになれない。

三つ目は＿＿＿

「あ、Aくん、見～つけた」

「ひっ．．．なんで俺の場所がわかるわけ！？」

兄の瀬名泉。この人はどうしても苦手だ。小さなころはそこまじゃなかったんだけど．．．俺が大きくなっても、兄さんは俺のことを小さなころと同じ扱いをする。“お兄ちゃん”気分がなかなかぬけてくれない。

「そんなの、可愛い弟の場所なんてすぐわかるよぉ」

そんな満面の笑みを向けられ、数歩後ろにさがる。ああ、まずい。俺の頬はきっとひくりと痙攣しているだろう。これじゃ、「どんなときでも笑える」は“特技”とは呼べなくなる。

「朝から時間ずらして登校したはずなのに．．．。」

「お兄ちゃん寂しいなぁ。小さなころはいつも後ろをついてきてたのにねぇ」

「あっ、あの．．．兄さん？距離、距離が近い」

俺が後ろへ下がって行くのと同じように、兄さんも俺に近づいてくる。もう一歩、後ろに下がろうとすると、ぐっと腕をつかまれた。

「え、えっ．．．？なに」

いつも綺麗な兄さんの顔が．．．近づいて＿＿＿

「んっ！？」

「．．．やっぱり。そんなに警戒しないでよねぇ。Aくん、今日薬忘れていったでしょ。」

兄さんの指から口に押し込まれたのはカプセル状の薬だった。俺が毎日飲んでいるやつ。でも今日は忘れてしまった。おかげで朝からめまいがひどかった。それを兄さんは見抜いていたのだろう。

ごくり、と薬を飲み込むと、兄さんがえらいえらいと頭を撫でてきた。やっぱり、“弟扱い”は当分なおらないらしい。

だけど、気づいてくれて嬉しかった。

「兄さん、ありがと」

そう言うと、当たり前でしょぉ、なんて、いつもの“お兄ちゃん”らしい口調で返してくれた。

でも、恩を盾にして「“お兄ちゃん”って呼んで」なんて言うのはやめて欲しい。

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すみません、妄想をぶっこみました。
この番外編は、本編とはなんの関係もありません。