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病院を出て、Aの家に向かって歩く。
｢明日は仕事で来れないの？｣
｢うん…明日は夜遅くまであるから……｣
｢そっか。大変だね…｣
｢大変だけど、楽しいよ。やりがいあるし！｣
ほんとに大変なんだろう。それでもファンの人たちにはキラキラした笑顔を向けているAはすごいと思う。
｢応援してくれてる人達に失礼だから、手抜きはできないしね。やるからには全力を尽くすのがプロだと思うんだ。｣
｢…！……何かかっこいいね…A。｣
｢えー？そう？ありがと〜｣
そう言ってふにゃっと笑うA。
こんな笑顔はファンの人達は見ることは無いんだろう。そう思うと少し嬉しくなる。
｢あ、今日どうする？ご飯、食べて帰る？あと少しでお姉ちゃん帰ってくると思うんだけど…｣
｢いや、悪いからいいよ。明日も朝から仕事なんでしょ？｣
｢え、何で知ってるの？…まぁいいけど。じゃあ、残念だけどまた今度おいでよ。お姉ちゃん共々いつでも待ってるからさ｣
ちょうど、彼女の家の前に着く。
｢うん。じゃあ｣
｢ばいばーい｣
くるりと彼女に背を向けると歩みを進める。
今日の病室での花言葉に、もう1つ意味が隠れていることも知らずに。
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作成日時：2018年10月21日 23時
