【ツイステ × 文スト】魔人の双子の妹は異世界へ飛ばされたようです《2》 (ページ44)

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92話ページ44

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召喚術とは。

召喚するための術全般のことを指す。
他の例として儀式や降霊術などがある。

召喚する方法の一例として、

・式神や特殊な道具を使った方法
・召喚魔法を使った方法
・生贄や他の代価を使って行う方法
・特別な踊りや舞などの儀式的な方法

ノートに書き連ねた "召喚術" についての文字の羅列。読み進めて行くと、目を引く記述があった。

『死者の魂を呼び出す』

「……。」

熱心にノートを読んでいる私に、隣席のタブレット出席のイデアくんが声を掛けた。

「A氏？そんなの読んじゃってどしました？」

「……………イデアくんは、得意科目が召喚術でしたよね？」

「う、うん………。それがどうかしたの？」

タブレット越しでもわかる、眉を顰めたイデアくんの問いに私はこう答えた。

「少々手伝って頂きたいのですが」

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「死んだ友人の魂を呼び出すですと！？マジで言ってるでござるかそれ！？」

「当たり前でしょう。科目として有るのならタブーでは無いと思いまして」

放課後にイデアくんの部屋にお邪魔し、事情を説明した。

「…そ、それはそうだけど………」

「ならお願いします、と或る友人ともう一度話したいのです。貴方の協力が必要不可欠なのです」

私はこの世界に来て未だ1ヶ月。

魔力とやらも少ないし知識だって少ない。
"あの友人" と再開する為には彼が居なくては成り立たないのだ。

必死に懇願すると、イデアくんは真剣な顔付きで私を見詰めた。

「…その呼び出す期間は？」

「1日程度で十分です」

「…………それなら多少の魔力で足りますな。拙者からしてみれば朝飯前ですわ」

死者の魂は本来ならば此処に有ってはいけない。
その "有ってはならない" を、魔力と云う対価で支払っているのだそう。

此方の世界に縫い付ける期間が長ければ長い程、吸い取られる魔力も多くなる。逆に私の様に1日と短ければ僅か少量で済むとの事。

「A氏の頼みだし、ちょっくら頑張っちゃいますかね」

「…Спасибо(ありがとうございます)」

イデアくんはゆっくりとゲーミングチェアから立ち上がり、床に座った。床に召喚術式を書くらしい。

「その友人の名前を教えてくれる？」

口を三日月型に釣り上げたイデアくんが私に問うた。その問いに私は口を開く。

「『澁澤龍彦』と云います」