【黒バス】瞳の奥を覗かせて

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ふと目を覚ました

ベットサイドに置いてあるのは空っぽのワイングラス

昨夜、私と翔一がいた証拠にワイングラスは2つ

そして青いインクで書かれた美しい文字列

「また連絡する」

それだけが書かれたメモを腹立ち紛れにくしゃりと握りつぶす

いっつもそう…

2人でベッドに入り行為に及び眠る

けど彼は夜明けの頃には私を1人、置き去りにしてどこかへ帰る

多分 いや確実に他にも女がいる

私とはただの遊びなのかもしれない

幼馴染だから優先してくれてるだけかもしれない

付き合う前も付き合ってからも彼はいつも何人かの"彼女"がいた

それが今吉翔一という男なのだ

糸目のためいつも笑ってるように見え、物腰は柔らかく頭もいい
ただ女癖が悪く腹黒でもある

幼馴染なのだからそれぐらい分かっていた

けれど好きになってしまった 愛してしまった

この想いを消し去ってしまわなければ…
抱かれては終わり

私はきっとその他大勢の一人になる

幼馴染でも構わない
恋愛対象外でもいい
特別でいたかった

けど彼は私の気持ちを知ってか知らずかこう言った

「抱いてもええか？」

そう言って彼は優しく甘く私を抱いた
拒むことはできなかった

イケナイ時間は甘噛みの様で…
痛いけどキモチイイ



ふと鏡に映る

首筋には翔一が残したであろう紅い跡がついている

しばらくは消えない否、消える頃にはまた彼から連絡が来るだろう

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