【御幸一也】初デート ページ13
【御幸→１年生、Aさん→２年生】
秋大が終わった後のオフ、俺はAさんをデートに誘った。
付き合ってからというもの毎日帰りは家まで送るようにしてるし、極力一緒に居たいと思ってはいるのだが
実際は練習が忙しいというのもあり、一緒に何処かに出掛けるというのは初めてのことだった。
ちなみに、今日のデートはショッピングモールに行って映画を見て、お昼ご飯を食べて、買い物をして…というベタなやつを予定している。
「おっまたせー！さ、行こうか！」
約束の時間に家まで迎えに行くと元気良く出てくるAさん。
そういや私服を見るのもこれが初めてだ。
「…みゆきんぐ、どうかした？」
「いや、何でも無いです。行きましょうか」
「あはは、変なのー」
思わず見とれてしまっていると顔を覗きこまれて反射的にバッと顔を反らした。
ショッピングモールに着いてからは予定通り映画を一本見て、ご飯を食べた。
お互いの共通の話題というのもあり部活の話がほとんどだったが色々な話が出来た。
「あ、こんなところにスポーツ用品店あるよ！見てみよっか」
「新しくオープンしたばっかみたいですね。オープニングセールしてますよ」
「あ！私丁度バッテが破れそうでさぁ…折角だから買って行こうかなー」
店内に入り、野球用具のコーナーへ向かう。
「やっぱミズノですね。俺も買おうかな」
「お、それかっこいーじゃん！みゆきんぐがそれにするなら私これにしよっかな」
俺が手にとったのは黒地に金のラインが入っているもので、Aさんは白地に銀のラインが入った言わば色ちがいといったものだ。
「あ、ウェアも安くなってるよー」
結局色々とAさんは購入をしていた。
「結構買いましたね」
「へへ、なんかちょっと調子に乗っちゃったかなー。
後でまたバッティング付き合って貰っていい？」
「もちろん、つーかもう今から行きましょうか」
「え、いいの？」
「俺も早く使いたいですし。Aさんとオソロイ♡」
「あはは、照れるね〜」
「あ、荷物持ちますよ」
「え、いいよいいよ！重たくないし」
「いーから。いいとこ見させてください。ついでに１つお願いしたいんですけど…」
「なーに？」
「手、繋いでもいいですか？」
「…あはは、喜んでー！」
繋いだ手から伝わる温度に心地よさを感じながら帰った。
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作者名：げび | 作成日時：2016年7月15日 22時
