#044 Aug. ページ46
【Aside】
今日から新チームが始動する。
たった2日間のオフだったが、部員全員が集まったのは久しぶりに感じる。
「全員揃っているな、今日からこのメンバーでやっていくわけだが……」
監督の話を聞いたあと、新主将からの挨拶が続く。
先輩達、私達も含め満場一致でキャプテンはてっつんに決まった。
「……ということで、キャプテンは結城、副キャプテンは伊佐敷と増子でいく。
A!お前も挨拶しておくか?」
「うぇ!?私ですか!?」
「なんか言いたそうな顔をしているからな」
「ほら、行っておいでよ。」
「変なこと言うんじゃねーぞ。」
急な監督の無茶ぶりに、亮介と純に背中を押されて前に出る。
「えーっと……どうしようかな、あははは」
部員全員の視線を受ける。
スーハーと大きく深呼吸をしてから話を始める。
「AAです!」
「知ってるよ!!」
自己紹介から始めるとツッコミが飛び交う。
「私は女です。でも選手としてして今までやってきました!
これからも選手として皆と同じ立場で、戦っていくつもりです。
女だからとかで遠慮するつもりはありません。
でも、試合には出れないので、皆には私の分もグラウンドで力を発揮して貰いたいと思ってます。
一緒に夢舞台、甲子園を目指して先輩方の分も頑張りましょう!!!
宜しくお願いしまーす!!!」
そう言って深々と頭を下げると皆から拍手を貰う。
「よし、それじゃあ早速アップから始めるぞ」
「はい!!!」
てっつんの声に続いて元気のいい返事が響く。
今日からまた、夢へ向かって練習がはじまる。
60人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:げび | 作成日時:2016年6月6日 11時