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#038 ページ40

【伊佐敷side】


グラウンド間を哲と移動している最中、Aが誰かと喋っている姿が目にはいる。


「……哲、アイツって」



「ああ、高橋先輩だな」



「チッ、なんでこんなところにいやがんだよ……」


俺は正直あの先輩が好きではない。


何でAがあの先輩と付き合ったのかも正直理解できない。



そう思いながら二人の元へと歩み寄ると自然と声を掛けていた。



――「Aになんか用っすか?」



「……はは、お疲れ様、伊佐敷くんに結城くん……だっけ?」



「お久し振りです。」



「いいんすか?サッカー部見に行かなくてこっち来てて。」



「相変わらず俺に厳しいな君は。


――それじゃあA、邪魔者も増えたことだし今日は帰るよ。


連絡先変わってないよね?また改めて連絡するから。」



「あ、はい、お気をつけて」




そう言って去っていく高橋先輩のことを見えなくなるまで睨む。



「ったく、何話してたんだよ」



「んー、よくわかんないけどデート?誘われちゃったー」


えへへと笑うAの頭を軽く叩く。



「ばーか、何浮かれてんだよ」



「あいたっ、冗談だってー。誘われたのは本当だけど。


どっちみちオフ無いから行けないし……。


それよりもほら、練習戻らないと怒られるよ!行こう!!」



そう言って走り出すAの後に続いて俺達も歩き出す。



「なんであんな能天気なんだよアイツは……」



「まあいいんじゃないか。高橋先輩だって悪い人じゃないぞ」



「そうかも知れねーけどよ……なんかどうしても許せねーんだよなあ……」



はあ、と大きくため息をついた。

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作者名:げび | 作成日時:2016年6月6日 11時

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