５３話 意外な一面とは… ページ5
「早くきて」
高級そうな黒光りする
ソファーに座って
空けた隣をたたいて雲雀…いや、恭弥は
涼しい顔で私を呼びつける。
「は…はい…っ」
言われたとおりにそこに座ると、
彼はドカッと無遠慮に私の太ももに頭を置く。
そして彼は、指を組んで胸の前でまとめて
ソファーのヘリで華奢な足を
交差させて目を瞑った。
これは彼のお決まりの“お昼寝スタイル”だ。
「……気持ちいいですか？」
「うん…悪くないね。おやすみ…A」
「…っ！」
は…初めてフルネームや君呼びじゃなくて
名前で呼ばれたっ！！
私が“恭弥先輩”と呼ぶことに合わせたのかな？
恭弥 (こんな余裕の無い顔もするんだね…)
私の動揺した表情を薄目で確認して
恭弥は意地悪く笑っていた。
べ、別に…特別感があって嬉しいとか…
そんなんじゃないから……っ
勝手に…しかもいきなり呼んだから
少し驚いただけで……
──すぅ…
“すぅ”？
「あ…」
私が必死に自分の焦りを合理化してると
いつの間にか恭弥は気持ちよさそうに
スヤスヤと寝息をたてていた。
……ほんとに眠かったんだね。
「綺麗…」
こんな顔してたなんて、こんな間近で
ゆっくりと見たことなかったから知らなかった。
そっと、彼のサラサラの黒髪をすいて
私は口元を緩める。
「これはこれでラッキー、かもね…」
鬼の風紀委員長のことを
不覚にも可愛いと思ってしまった…。
こーゆー恭弥も、意外と好き…だな。
＊ ＊ ＊
ツナside
リボーンは心配いらないって言ってたけど
本当にAちゃん大丈夫かな…？
オレは一人では何もできなくて
みんなに助けてもらってばかりで
もう…自分で自分がいやになるよ…。
「なあ…如月は無事なのか？」
屋上で浮かない顔をしてたオレたちの表情が
山本のこの言葉によってより険しくなった。
「ああ、オレも気になってた…」
他人には無関心そうな
獄寺君も表情を曇らせてる。
「山本…獄寺君…」
やっぱり、
女の子を一人置き去りにしていくなんて
絶対にあっちゃいけないんだ！！
それがAちゃんなら、なおさらだよ…！
「さっきも言っただろ。
相手がヒバリならAは絶対安全だ。
(だからオレが応接室を
爆破させずにすんだしな…)」
オレたちがこんなに悩んでるっていうのに
リボーンは軽く言った。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
続く
ラッキー守護者
雲雀恭弥「群れたら咬み殺すよ…（その草食動物たちを）」
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チロルチョコ(｀･ω･´)(プロフ) - おもしろいです！！ラッキー守護者が六道骸だったので、うれしいです♪更新頑張ってください！ (2014年8月4日 13時) (
レス) id: c20b7c1abb (このIDを非表示/違反報告)
亜紀野ユキ(プロフ) - 里桜さん» ありがとうございます！気に入っていただけて何よりです(^-^)/ (2013年5月26日 10時) (レス) id: 10f640527f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜紀野ユキ
| 作成日時：2013年1月8日 1時
