７３話 重なって見えたのは… ページ32
ヒバリside
“私は雲雀先輩のことを
心から尊敬しているんです！！”
以前、初めて僕に反抗した直後に発した
僕にとって特別なあの子の言葉──……
そして──…
“同じ志を持つ者として尊敬してるのに
こんなに嫌われてたなんて、
少しショックだ”
そして、僕にとっては目障りな
並盛のもう一つの秩序である女の言葉──…
言葉づかいも状況もまるで違うのに
２人の少女の凛とした姿が重なって見えた。
「待ちなよ」
気付いたら、僕は彼女の細くて
柔らかい腕を掴んでいた。
……驚いた。
こんな華奢な体で
僕と一日中戦ってたっていうの？
「……僕のことは名前で呼べって言ったよね。
お仕置きされたいの？────A」
「な…！？ど、うして…っ」
まだ確証はなかったけど
その焦った表情を見て
僕の憶測が確信へと変わった。
「あまり僕をなめない方が身のためだよ」
「そ、そうか…。さすがだな…」
そう言うと、闇姫はあきらめたように
そっと仮面に手をかけた。
スッと現れた素顔に僕は内心衝撃を受けた。
「改めて、こんばんは…恭弥先輩」
その整った綺麗な顔は、
やっぱりAだった。
「いまさらそんな
口調にならないで、気持ち悪い。
………そんなことよりも、ごめん」
「？何が？」
そっと、僕が傷つけた彼女の頬に触れた。
「君にこんなに傷をつけた…」
他のものはどうでもいいけど
今までこの子だけは壊さないように
大事に扱っていたつもりだ。
なのに──…
「ぷっ…あははははっ！！
お前のその発言の方がずっと気持ち悪い！」
イラッ…
腹を抱えて盛大に笑うAに
軽く殺意がわいた。
「人が謝ってるのに、なんなの…その態度？」
ムニュッ！
この子の笑顔は嫌いじゃないけど、
とにかく腹が立ったからその頬をひねった。
「いひゃいっ！(痛いっ！)」
うん、痛いようにしてるんだから当然でしょ？
Aの顔が腫れあがるのも困るから
僕は仕方なく手を放してあげることにした。
「いつつ…っ！あ、あの…恭弥、
私が闇姫だってことは…」
突然不安そうな顔をするA。
そんなつまらない顔は君らしくないよ…。
「言わないよ。
僕は闇姫の強さに興味があっただけだから
それ以外のことはどうでもいいよ…」
「そうか…(ホッ…恭弥らしいな)」
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
続く
ラッキー守護者
雲雀恭弥「群れたら咬み殺すよ…（その草食動物たちを）」
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チロルチョコ(｀･ω･´)(プロフ) - おもしろいです！！ラッキー守護者が六道骸だったので、うれしいです♪更新頑張ってください！ (2014年8月4日 13時) (
レス) id: c20b7c1abb (このIDを非表示/違反報告)
亜紀野ユキ(プロフ) - 里桜さん» ありがとうございます！気に入っていただけて何よりです(^-^)/ (2013年5月26日 10時) (レス) id: 10f640527f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜紀野ユキ
| 作成日時：2013年1月8日 1時
