作者の遊び シンデレラ３ ページ21
「痛っ！引っ張らないで！
分かったから！！
じ……じゃあ、またな恭弥っ」
「闇姫っ！」
恭弥がガラにもなく叫ぶけれども
彼女の姿はもう見えなくなってしまいました。
「A…」
リボじいが呼んでいた
初めて知った彼女の本当の名前。
その名をポツリと呟いて
恭弥はついに心を決めました。
そこへ──…
「恭様…あの、やはり本日は…」
木の陰からこの世界観に合わない
リーゼントヘアーの哲が出てきました。
「哲…気が変わったよ。
僕もパーティーに出るよ」
「本当ですか！？
国王様もきっとお喜びになります！」
「あの子をパーティーに連れて行くよう依頼し
僕をおびき出したのは彼(国王)か…」
「はい？」
「なんでもない…」
＊ ＊ ＊
「リボじいさん。なんで私が
パーティーに行かなくちゃいけないの？
というか、誰に依頼されたの？」
髪を下してドレスを着たAは
あきらめたようにかぼちゃの馬車の中で
ため息をつきました。
月下に映えるその姿は
美しく誰もが見惚れるほどです。
「お前は知る必要はないぞ。
ただパーティーを楽しめ」
「分かりました……？
(姉さんがいつも話してるランボ様以外の
王子様の名前さえ知らないんだけど…
私みたいなのが本当に行っていいの？)」
「着いたぞ。まあ、楽しんで来い(ニッ)」
「うん！ありがとうございます」
馬車から降りてAは
裾を軽く持ち上げてお城に走って行きました。
「あ、姉さん！」
「A！！？(めちゃくちゃ可愛い…！)
結局アンタも来たのね！」
「うん、まあね」
花は彼女の頭をそっと撫でて
抱きつきたい衝動をなんとか抑えました。
女性の立場からしてもAは
可愛くて仕方がないのです。
「じゃあ、一緒に楽しむわよ！」
「うんっ！(意外と楽しそうでよかった…
ありがとう、リボじい！)」
テーブルに並べられた料理を頬張って
Aはひそかにそう思いました。
大好きな甘味が並んでワクワクです。
すると──…
「皆さま、お待たせしました。
王子様のご登場ですー！！！」
その言葉と同時に、
王冠を被った４人の人物が現れて
会場にキャーという黄色い声があがりました。
「(別に私は待ってないが……
この場にいる者の礼儀として
名前くらいは知っておくべきだな)
姉さん、誰が誰なのか教えて」
その言葉にはさすがの花もあきれます。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
続く
ラッキー守護者
雲雀恭弥「群れたら咬み殺すよ…（その草食動物たちを）」
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チロルチョコ(｀･ω･´)(プロフ) - おもしろいです！！ラッキー守護者が六道骸だったので、うれしいです♪更新頑張ってください！ (2014年8月4日 13時) (
レス) id: c20b7c1abb (このIDを非表示/違反報告)
亜紀野ユキ(プロフ) - 里桜さん» ありがとうございます！気に入っていただけて何よりです(^-^)/ (2013年5月26日 10時) (レス) id: 10f640527f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜紀野ユキ
| 作成日時：2013年1月8日 1時
