作者の遊び シンデレラ２ ページ20
「やあ、ほんとに来たんだね」
待ち合わせ場所の草原には
すでに恭弥がいました。
「フッ……私が怖気づくとでも思ったか？」
「べつに…。でも今日は国王主催の
ダンスパーティーがあるでしょ？
国中の女たちが来るって聞いたけど
君は行かないのかい？」
「姉さんにも言われたけど…興味ない。
王子って肩書きだけで結婚したくないし。
私は、ちゃんと中身が好きになった人と
いずれ結婚したいからね」
恭弥の言葉に素っ気なく答えるA。
「ふぅん…(ボソッ)君はやっぱりいいね」
「じゃあ、早く始めよ？さっきせっかく
ウォーミングアップしてきたんだから」
まったくトンファーを出す様子のない恭弥に
少し苛立ってAはいつもは
彼がするような好戦的な態度をとりました。
しかし──…
「君にとって…
結婚したいほどの好きな中身って何？」
「は…？(自分から呼びつけといて
戦わないつもりか？)」
「いいから答えなよ」
「えーっと……やっぱり、強くて趣味が合って
一緒にいて楽しい人…とか？」
「じゃあ…問題ないね」
「え、何が……って、何すんだっ！！？」
Aの顎をクイッと持ち上げて恭弥は
突然彼女の腰に手をまわして抱き寄せました。
「闇姫。君さえよければ僕の…」
そこへ──…
「やっと見つけたぞ、A」
ドキドキな雰囲気ぶち壊しの声が
２人の足元で聞こえました。
「あ…あなたは……？」
「オレは魔法使いのリボじいだ。
とある人物にお前をパーティーに
連れてくるよう依頼された」
「魔法使いだかなんだか知らないけど
僕たちの邪魔しないでくれる？」
──ぎゅ…っ
恭弥はリボじいを睨み見せつけるように
Aをさらに強い力で抱きしめます。
「ちょ…恭弥っ！！？
どうしたんだ、今日は変だぞ！？」
Aはこん身の力で恭弥の胸を押して
ある程度の距離をとりました。
その顔はカアァ…と真っ赤になります。
「恭弥…お前の事情は知っているぞ。
だからこそ、その想いが本物なら
多くの女の中からコイツを探し出してみろ」
「なんのこと…？」
「っ…！」
リボじいの言葉の意味がAは
分からなかったけれども、
恭弥はバツが悪そうにうつむいていました。
「いいから来い」
リボじいは頭に乗っていたレオンを
縄に変形させAを縛り引っ張って
そのまま走り出します。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
続く
ラッキー守護者
雲雀恭弥「群れたら咬み殺すよ…（その草食動物たちを）」
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チロルチョコ(｀･ω･´)(プロフ) - おもしろいです！！ラッキー守護者が六道骸だったので、うれしいです♪更新頑張ってください！ (2014年8月4日 13時) (
レス) id: c20b7c1abb (このIDを非表示/違反報告)
亜紀野ユキ(プロフ) - 里桜さん» ありがとうございます！気に入っていただけて何よりです(^-^)/ (2013年5月26日 10時) (レス) id: 10f640527f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜紀野ユキ
| 作成日時：2013年1月8日 1時
