６０話 その結果は… ページ12
「つーか……アンカーなんて
大丈夫なんかよアイツ…」
「大丈夫に決まってるだろう、タコヘッド！
Aの運動神経の良さはオレが認める！
これでＡの勝利は確実だ！！」
獄寺君に激しく同意するけど、お兄さんの
その自信満々の態度もなんか気になる…。
「Aーーーっ！！！
必ず勝つのだぞぉおおおおお！！」
A (あ、兄さん！隣にはみんなもいる…
……少し緊張が解けたかも…)
お兄さんの大きな声援に振り向くと
Aちゃんはにこやかに手を振って応えた。
やっぱり可愛い…！
「それでは、位置について。よーい……」
──ドンッ！！
その合図で、一斉に第一走者がスタートした。
しかし、Ａ組の走者は
タイミングが合わず少し出遅れた。
そんなぁ…！！
しかも──…
不運なアクシデントはさらに重なった。
《おーっと！Ａ組の第四走者！！
バトンを受け取ってすぐ
転倒してしまいました！
これで如月会長の活躍を見ることも
かなわなくなってしまうのかーっ！？》
ヤバいよ…！
今からじゃ、いくら頑張ったってもう……
なのに──…
勝ち目なんてないのに、
それでも彼女の眼はただまっすぐに
ゴールを見つめていた。
《Ｂ、Ｃ組から約半周遅れてＡ組はやっと
アンカーにバトンが渡されましたー！》
「頑張れ！！Aちゃん…っ！」
オレの弱々しい応援なんて
この大声援の中じゃきっと聞こえない…。
それでも、ひたむきな彼女を見てたら
自然と拳を握りしめて、そう口に出ていた。
すると──…
…────シュンッ！
「んなっ！？」
オレだけじゃなくて
校庭にいる全員が呼吸すらも止めて
目を見開いて驚いていた。
Aちゃんは
オレたちの想像をはるかに超える
猛スピードでトラック内を駆けたのだ。
しかも、フォームに無駄がなくてキレイ…！
それはまるで──…
風を操る女神様のように優雅で………って、
オレ今、すげー恥ずかしいこと言った！
タタッ…！
徐々に二位との間が縮まって
一周を回りきるころには裕に抜かしていた。
そういえば、アンカーは一周多く走るんだ…。
その時間を経て、
彼女は一位にどんどんと詰め寄って行き
ぴたりとその後ろに張り付いた。
そして──…
ゴール間近で一気に追い抜いて、
彼女は可憐にゴールテープを切った。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
続く
ラッキー守護者
雲雀恭弥「群れたら咬み殺すよ…（その草食動物たちを）」
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チロルチョコ(｀･ω･´)(プロフ) - おもしろいです！！ラッキー守護者が六道骸だったので、うれしいです♪更新頑張ってください！ (2014年8月4日 13時) (
レス) id: c20b7c1abb (このIDを非表示/違反報告)
亜紀野ユキ(プロフ) - 里桜さん» ありがとうございます！気に入っていただけて何よりです(^-^)/ (2013年5月26日 10時) (レス) id: 10f640527f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜紀野ユキ
| 作成日時：2013年1月8日 1時
