【鬼滅の刃】人生ハードモードでも貴方の生存ルート追い求めます！肆【煉獄杏寿郎】

百五十九話　蝶舞う花園 ページ14

「カナヲちゃん？」


異変を察知してその顔を覗き込むと
カナヲちゃんは冷や汗をかき
ものすごく戸惑ってる様子だった。


「ご…ごめん！怖かった！？」


彼女の膝の上で無邪気に跳び跳ねる
仔犬たちを慌てて回収する。

もしかして動物NG？


(……怖くはない。小さくて弱々しくて
　どうすれば良いかわからなかっただけ…)


この機に仲良くなりたいと
強引に距離を詰めてみたが失策だった。

彼女は無言のままうつむいてる。


怒りか…恐怖か…感情が読めなくて
どう対処するのが正解かわからない。

とりあえずお菓子渡して土下座かな……


「あっ！Aさん
　また善逸さんたちにお菓子あげたでしょう」


お菓子を出し準備万端の私の背後に
凛とした声が投げ掛けられる。

それはアオイちゃんであった。


「えっと……はい」


「食事は栄養を考えて用意されています。
　過度な間食は良くありません」


「ご、ごめんなさい…つい」


みんなへの餌付けがバレてしまい
さながら悪戯の見つかった子供の心境。

はっきり正論を言う生真面目で
しっかり者な彼女はまさに学級委員タイプで
ちょっと融通の利かないとこも魅力的だ。


「新たに怪我人が運ばれてきました。
　かなりの深手なのでお手伝い頼めますか？」


「了解しました！すぐ参ります！！」


カナヲちゃんの手にお饅頭を乗せて
耳元でごめんね…と呟いて立ち上がる。

それでどうかお許しを…！


(……美味しい)


あっ迷わず食べてくれた。
よっしゃ…今回は私の勝ちだ！


「Aさんのその癖…良くないと思います」


「その癖…って？」


アオイちゃんの隣を歩きながら問い返す。


「周りに尽くしすぎるというか…
　いわゆる貢ぐところです！
　行き過ぎた優しさは堕落を招きます」


「これは性分だからな〜…」


「いずれAさんが一方的に
　搾取されたらどうするんですか！？」


笑って受け流そうとすると
アオイちゃんは眉をつり上げて語気を強めた。

この怒りは私を思ってのことだろう。


そんな厳しくも優しい彼女が可愛くて
実はもっと叱られたい…。


「私だって貢ぐ相手は選ぶよ」


アオイちゃんの口に甘味を放り込んで笑う。

きょとんとする彼女の手を握り
そのまま弾む足取りで
患者さんの元へと走り出した。



＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊


続く


女の子たちとも仲良し(´∀｀＊)

カナエさんとしのぶさんが
それを陰から見守りうちの子たち可愛い…と
微笑み合ってるとなおよろし

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