6 欲しい ページ7
なんだかんだ、入学式とか、イースターとか、新歓とか、
行事がぎゅうぎゅうに詰まった1週間が過ぎて、
櫻井先生のことはすっかり忘れていた。
思い出したのは、
始業式の、ちょうど1週間後。
信じられないことに、高校生になってまで
音楽やら美術やら体育までやらされるうちの学校。
それに加えてやたらコマ数の多い家庭科。
一応、名門のお嬢様学校だったりする。
だから、若干花嫁修業的な要素も多くて。
(箱入り娘と言われる、会社役員の娘さんとかは役立つんだろうけど、ある程度お金があると人にやってもらっちゃうから果たして意味はあるのか？っていう議論が最近されてたりしてるけど)
「なんで染織とったんだろー」
隣で、杏菜がうなだれる。
『えぇ？楽しくない？』
「それ言ってるのAだけ...」
うんうん、と他の子たちも頷いた。
「手先器用だし、要領もいいから頭もよくて、先生のお気に入りで、体育はちょっとあれだけど...」
『うるさいよ！』
「お兄ちゃんも申し分ないイケメンだし、なにより学校一のお金持ち！」
『みんなと変わんないよ...』
「いや、変わるって！対抗してリムジンで通ってくる奴いるけど、あんなん足もとにも及ばないんでしょ？」
『...、』
「執事いるんでしょ？大野さん、だっけ。イケメン！」
笑ってごまかしながら、
靴下越しに、踏み板を踏んで柄を変える、
美術の選択でとった、染織の一学期は、機織りの基本から。
先学期のうちに糸は機織り機に通しちゃったから今回から織り始めていて。
「先生やらかした！」
「はぁ？話してるからっしょ？」
杏菜が、先生に叱られてるのをが聞こえて、顔をあげたら、
『っあ、』
窓から、櫻井先生が見ていて、
フ、って口元を緩めた。
思わず、釘付けになる...。
前々から思ってたけど、イケメンってひとくくりにしがちだけど、
実はすっごく詳細なジャンルに分けられるんじゃないかと思う。
お兄ちゃんは、美しくてのけぞる感じ、
先生は、見た目からして頭がよさそう、
雅紀くんは、パワーをもらえそうな明るさ、
和くんは、繊細でわんこみたい、
ついでに大野は、ほんわか系ってやつで、アーティスティック。
ほんとうに、さまざま。
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あきんこ(プロフ) - ゆかりさん» 先生照れちゃいますよ(笑)いつも見ていただいて嬉しい限りです。 (2018年9月12日 17時) (
レス) id: 11450d0470 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり - 櫻井先生大好きです (2018年9月12日 10時) (レス) id: 8447f08366 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あきんこ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=akinko0125
作成日時：2018年9月5日 19時
