【男主】余 所 見 す ん な 。【栗花落カナヲ】

７余所見 ページ10

「えっ、もう行くの、？」

あれからしばらく時間が経ち、炭治郎とは随分仲良くなれた。

炭治郎に紹介してもらった伊之助、善逸とも大分仲良くなれて嬉しかった。

周りの人達は、女の人ばっかりだったから、男の話とかは出来なかったから。

そんな中、突然告げられた別れに、驚きを隠せなかった。

「もうちょっと居てよ〜」

「ごめんな..、ちょくちょく遊びに来るから！」

「よし、許す」

「ありがとう！じゃあなー！」

手を大きく振ってくれたので、俺も振り返す。

少し寂しいけど、しょうがないよね。

また会えるって思ってたら、絶対会える！

そんな事を考えながら広い廊下を歩いた。

しばらく歩いていたら、炭治郎の声がどこからか聞こえてきた。

さっきあんな感動的な別れをしたのにまた会うと思うとなんか気が抜けてきた。


何を話しているのだろう、そう思って、声のする方まで歩を進めた。

縁側にいるのか..。

襖の隙間からこっそり覗いてみた。

すると、そこには、カナヲの手を握った炭治郎の姿が。

炭治郎..アイツ、すげぇ。

俺でさえあんなことしないぞ。

天然っつーかな..。

カナヲも動揺しているだろうな、

カナヲの苦笑いを思い出しながらカナヲの顔が見える位置に少し動いた。

「..え」

顔が、赤く染まっていた。

え、え、

嫌だ。



そんなの、嫌だ。

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