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「悪魔が人間に生まれ変わるだなんて、そんな話あるわけないじゃないですか」
あれはただの人間。Aじゃない、とアマイモンは切り捨てた。
それもそのはずだった。悪魔が生まれ変わるなど、そんな話だれも信じはしない。
それに人間嫌いだったアマイモンは、妹が弱い人間になったなど、微塵も認めたくもなかったのだ。
「…そうかもしれないな」
とは言いつつ、サマエルはあの人間がAだと信じた。
記憶をなくしてでも、生まれ変わって会いに来てくれたと。
また会いたいだなんてサマエルは願っているから、そんな嘘のような話を信じた。
そんなサマエルにアマイモンもやがて、あの人間は記憶をなくした生まれ変わりのAではないか、なんて思い始めてさえいた。
「…“あの子”がAか分からない」
「はい?」
「最近、分からなくなってしまったのだ」
「メフィストォオオオオ!!」
突然の大声と、理事長室のドアをノックもしないで入ってきた燐に、サマエルは現実に引き戻される。
アマイモンは間一髪で燐に見つからずに部屋から姿を消した。
「奥村くん、あなたノックぐらいしなさいよ…」
「あぁごめん!次からするから!」
全くもう、と立ち上がろうとするサマエルに、燐はそんな事より…と話を始めた。
「A知らねーか!?」
「Aさん?知らないですよ」
嫌な予感がして何かあったのかと燐に訊ねれば、Aが１限目の授業は出ていたのに2限目から姿が見えないとの事で、燐はAを探しに理事長室まで訪ねてきたのだった。
「なんか変だよな!?あの真面目なAが授業サボるなんて!」
「そうですね…。ちょっと探してみましょうか」
サマエルが、チラリと天井に張り付いているアマイモンに目をやれば、燐に気付かれないように窓から飛び出し、早速Aを探しに行った。
「それにしても奥村くん。随分Aさんと親しいんですねぇ」
「あぁ、アイツ放っておけないんだよなぁ。
怖がりだし妹みたいで、俺が守ってやらねーとって思ってるんだ」
「…妹?」
「そうそう!メフィストも分かるだろ?
A見てたら、妹みたいだなーって」
「あの子は、奥村くんの妹ではありません」
突然のサマエルのその言葉に、一瞬キョトンとした燐は、「そりゃあそうだろ!血繋がってないんだから!」と笑い出した。
続く
終わり
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千里 - 一個目誤送信ですすいません(´；ω；`) (2023年2月13日 0時) (
レス) id: fb450dd546 (このIDを非表示/違反報告)
千里 - もうずっっっっと前からアマイモンが大好きな人間です。初めてこの作品を読ませていただいた４年ほど前、見事に性癖に刺さってしまい、以降たまに読みかえしては尊さでのたうち回ってます。ほんとうに素敵な作品をこの世に生み出してくれてありがとうございます… (2023年2月13日 0時) (レス) id: fb450dd546 (このIDを非表示/違反報告)
千里 - もうずっっっっと前からアマイモンが大好きな人間です。初めてこの作品を読ませていただいたときに見事に性癖に刺さってしまいずっとたまに読みかえしては尊さでのたうち回ってます。ほんとうに素敵な作品を生み出してくれてありがとうございます… (2023年2月12日 23時) (レス) id: fb450dd546 (このIDを非表示/違反報告)
あっきー(プロフ) - Aの化身さん» 良いですよね!本当に悪魔兄弟大好きです!メフィストのお話も、今後増やしていくつもりですので、お待ちくださいませ! (2019年11月6日 13時) (レス) id: ccccfeeb81 (このIDを非表示/違反報告)
Aの化身(プロフ) - 悪魔兄弟良いですよね〜個人的にはもっとメフィストのお話も読みたいです。更新頑張ってください。 (2019年10月21日 0時) (レス) id: fe6a81f182 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あっきー | 作成日時：2019年7月15日 17時
