。※暴力表現あり ページ14
「アマイモン、大丈夫?さっきから可笑しいよ?」
「今考え事をしているので、静かにしてください」
「で、でも…」
心配そうにこちらを見つめる人間など、アマイモンは気にもしない。
どうしてすぐに消えてしまうんだろう。
なんで、なんで？
「あぁ、ムカつくなぁ。なんでだよ…」
「ぇ、あまいも、」
「黙ってろ!!」
思わず、手が出そうになった。
我に返り、Aを見ると、怯えた目で自分を見ている。
(なんで)
スンっと鼻を鳴らした。
またほんのりと、あの匂いがするのだ。
「心配してるのに、…酷いよ」
今にも泣き出しそうな顔をするAに、アマイモンは、まさかと思った。
「…A、ボクはキミが嫌いです」
「え」
濃くなるその匂い
「な、なんで」
「大嫌いです」
そう言うと、更に匂いが濃くなっていく。
Aの顔が、歪んでいく。
「お前なんか大嫌いだ」
思ってもいない事を口にした。
どうしよう、この匂いだ。ボクの求めていた匂い。
もっと、もっとほしい。
「いだっ、なにしてっ…！」
気付けば、Aの髪を掴んでいた。
「やだ！いた、い…！やめて、あま、」
そう言うAを無視して、アマイモンは暴力を振り続ける。
ばき、ごき、と部屋中に痛々しい音がする。
「アッハッハ！…は、は…」
「う、ぅ、…」
「…」
気が付けば、傷だらけでぐったりしているAがいた。
やり過ぎた とアマイモンは我に返る。
「…死んでませんよね」
そっと触れると、かすかに息をしている。
安心して大事に抱きしめると、Aは静かに声を上げて泣きだした。
それは、拒絶や嫌悪感の混じった声。
そして部屋に充満する、求めていた匂い。
好き、好きだ。あの日の匂いが戻ってきた。
その匂いがボクを刺激する。
そして気がついた。
(ボクは、ボクが嫌いなAが好きだったんだ)
．．．．．
解説
出会った時にアマイモンが感じた匂いは、エクソシストである主人公ちゃんが、アマイモンに対して感じていた恐怖や嫌悪感の匂いです。
アマイモンは匂いフェチだと聞いたので、どうしても書きたくなりました。
どっちも可哀相なendでごめんなさい
生まれ変わり/メフィスト（切ない）→←匂い/アマイモン (切ない)
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千里 - 一個目誤送信ですすいません(´；ω；`) (2023年2月13日 0時) (
レス) id: fb450dd546 (このIDを非表示/違反報告)
千里 - もうずっっっっと前からアマイモンが大好きな人間です。初めてこの作品を読ませていただいた４年ほど前、見事に性癖に刺さってしまい、以降たまに読みかえしては尊さでのたうち回ってます。ほんとうに素敵な作品をこの世に生み出してくれてありがとうございます… (2023年2月13日 0時) (レス) id: fb450dd546 (このIDを非表示/違反報告)
千里 - もうずっっっっと前からアマイモンが大好きな人間です。初めてこの作品を読ませていただいたときに見事に性癖に刺さってしまいずっとたまに読みかえしては尊さでのたうち回ってます。ほんとうに素敵な作品を生み出してくれてありがとうございます… (2023年2月12日 23時) (レス) id: fb450dd546 (このIDを非表示/違反報告)
あっきー(プロフ) - Aの化身さん» 良いですよね!本当に悪魔兄弟大好きです!メフィストのお話も、今後増やしていくつもりですので、お待ちくださいませ! (2019年11月6日 13時) (レス) id: ccccfeeb81 (このIDを非表示/違反報告)
Aの化身(プロフ) - 悪魔兄弟良いですよね〜個人的にはもっとメフィストのお話も読みたいです。更新頑張ってください。 (2019年10月21日 0時) (レス) id: fe6a81f182 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あっきー | 作成日時：2019年7月15日 17時
