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音side
「ん・・・・あ、れ・・・・薫・・・・・・・?」
ふと目が覚めた。
薫「あ、音・・・・起きた?体調は大丈夫?」
「うん・・・・薫、授業は・・・・?」
薫「自習だったから、来たの。音のこと、やっぱ心配だし。」
薫は効果音の付きそうな眩しい笑顔で私に話しかけた。
「・・・ごめんなさい。」
薫「なんで謝るの?(笑)・・・で、体調は?熱あったりとかする?」
そう言って、薫は自分の顔を私の顔に近づけてきた。
「っ!!」
薫「熱は・・・大丈夫そうだね!・・・あれ、音、顔赤くない?」
「!!・・・・なんでもないっ・・・」
薫「?」
いつもみたいに笑ったり、
急に真剣な顔になったり、
気づかなかったけど、薫は私よりずっと大きくて大人っぽい。
さっきだって、私が心配だって言ってくれたり、
急に顔を近づけて来たり、
正直、少しドキッとさせられる。
薫「・・・ねぇ、音?」
薫が口を開いた。
薫「・・・聞いてほしいことがあるんだ。」
「・・・うん、なに?」
薫「・・・・僕は、自分の気持ちを言ったら元に戻れないって、そう思ってる。それが怖い。
・・・でも、最近、音が博士のところに行くようになって、美風さんと関わるようになって思ったんだ。」
そう言って、私の手に自分の手を重ねた。
「薫・・・」
薫「・・・僕には、怖さ以上に余裕がない。今、こうしている瞬間だって、音を独り占めしたくて仕方ない。」
重ねた手を、強く握る。
薫「僕は・・・・・・・」
薫「音が好きだよ。」
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咲姫(プロフ) - 黒猫かたつむりさん» コメントありがとうございます!お待たせしました・・・m(__)m (2018年8月3日 11時) (レス) id: b23edac3bd (このIDを非表示/違反報告)
黒猫かたつむり(プロフ) - 待ちに待った薫くんエンド!ありがとうございます!!こちらの方の更新も頑張ってください!楽しみにしています! (2018年8月3日 0時) (レス) id: 1f108ce0c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:咲姫 | 作成日時:2018年8月2日 21時