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午後。
なんだか、音の顔色が悪い。
薫「音、大丈夫?無理してない?」
休み時間に、音に声をかけた。
「・・・ちょっと頭痛が・・・」
薫「保健室で休んでおきなよ!」
「大丈夫・・・」
薫「音、僕は知ってるよ。音の大丈夫が大丈夫じゃないことくらい。」
「・・・・ついてこなくていいからね。」
薫「へ?」
「薫、絶対保健室までついてこようとするでしょ。」
薫「・・・全く、僕のこと良く知ってるね〜!」
「当たり前。」
そう言って、音は微笑んだ。
薫「音・・・・・」
音の笑顔を見るのが久々で、
一瞬、時が止まったかのようだった。
その間に、音は教室から姿を消していた。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
次の授業はたまたま自習だったため、
保健室へ音の様子を見に行った。
薫「失礼しまーす・・・・」
あれ、先生がいない・・・・
薫「音〜?」
おそらく音が寝ているであろうベッドを仕切っているカーテンをめくった。
薫「寝てる・・・・」
真っ白で、はっきりとした目鼻立ち。
やわらかい曲線を描いたまつ毛。
ふれたくなる、透明な頬。
華奢な指。きれいな爪。
彼女の寝息、一つ一つが愛しくて。
独占したくて。
前髪を少し上げ、おでこに一つキスを落とした。
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咲姫(プロフ) - 黒猫かたつむりさん» コメントありがとうございます!お待たせしました・・・m(__)m (2018年8月3日 11時) (レス) id: b23edac3bd (このIDを非表示/違反報告)
黒猫かたつむり(プロフ) - 待ちに待った薫くんエンド!ありがとうございます!!こちらの方の更新も頑張ってください!楽しみにしています! (2018年8月3日 0時) (レス) id: 1f108ce0c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:咲姫 | 作成日時:2018年8月2日 21時