【うたプリ】藍と愛音は違うんです。ｓｅｃｏｎｄ (ページ17)

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気づけば外が夕の色で染まっていた。
　

　

　
　

「そろそろお開きにしよっか。」

薫「そうだね、日が伸びたから時間わかんなくなる(笑)」

「わかる(笑)」

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薫「今日はありがとう！助かった！！」

「うん、私でいいならいつでも教えるから。」

薫「やった！じゃあ、また学校で！」

「うん、またね。」

　

　

　

　

　

　
玄関先まで薫を見送った後、
　

　

私は、二階の愛にぃの部屋の前に来ていた。
　

　

　

　

　

　
　

　
　
あの日、愛にぃがいなくなってから一度も開かれることのなかった扉の目の前で、

　

　

ふと藍の顔を思い浮かべた。

　

　
　

　
　

　

　

　

　
なんとなく、この扉を開けてしまったら、愛にぃが本当に帰ってこない気がしていた。

それと同時に、藍の存在を認めてしまう気がした。
　

　

　

『如月愛音の代わり』である『美風藍』という存在。

　
　

　

　

　

　
　

　

藍のことが、好きだと思った。
　

　

　
愛にぃのいない日常に、慣れてしまった。
　

　
　

　

　

全てが事実で、全てが自分の思ったこと、感じたことで。
　

　

　
　

　

　

この扉を開けば、その全てに

ちゃんと輪郭が描かれる気がした。
　

　

　

　
　

　

　
　

　

進まなきゃ。
　

　

　
いつまでも過去の記憶に縋っていてはダメだ。

　
　

　
　

　
　

　

　
　

　

　

　

　

そう思い、ドアノブに手をかけて
　

　

扉を開いた。