大空に舞う白雪第２章 (ページ7)

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第55話　言えない想いページ7

告白してみたらどうかと言われた私は思わず俯いてしまう。

貴「私のような人間が告白してもきっと彼は私のことただの友人にしか想っていないだろうし、困ると思います。

誰よりも優しいからきっと私を傷つけないように断るにはどうしたらいいか悩まさせてしまいますわ。」

エ「(強く想っている割には随分と消極的なのね…。)

そうかしら？少なくともジョットはあなたのこと私を含めた他の女の人たちより大切にしていると思っていたけれど？」

貴「それは一緒に生活しているからだと思いますわ。

…それに今の私は彼に想いを告げることができるような人間ではありませんから…。」

そう。私なんかが彼に想いを告げる資格なんてない。

私は彼にまだ言っていないことがある。

それはきっと私にとっても彼にとってもいつか重荷になってしまうから…。

言えない。

言うことができない。

エ「まああなたがそこまで言うなら私も強く進めることはできないけど、これだけは覚えといて。

恋はいつだって積極的に動いた人にチャンスは訪れるものよ。待っててもいつ来るかわからないし、いつのまにか過ぎ去って後悔することになるかもしれないからね。」

じっとまっすぐ見つめられ私も逸らすことなく神妙にゆっくりと頷いた。

エ「よし！じゃあさっそく行動に移しましょうか！」

貴「ヘ？行動に移すって？」

エ「彼に直接想いを告げることができないのなら彼に言わさせるように仕向けたらいいのよ！

彼が思わずドキッとするようにアピールぐらいはしてもいいんじゃない？」

エレナはまるで悪戯っ子のようにウィンクを飛ばすと席を立った。

ジョットSIDE

ジ「ふぁあ～もうこんな時間か。」

G 「思った以上にはかどったな。そろそろ飯にするか！」

昼食をとってからGに自室に連行され書類整理をしているといつのまにか日が傾いていた。

今日のところはと片付けてからGと二人で食堂に向かっているとDと会った。

続く