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やまと「じゃあ、Aさん。
あ、袖つきそうです。」
ケーキにつきそうになった袖口に手をやると、また少し笑ってくれた。
…なんというか、かわいい。可愛いって言葉がすごく似合う人だ。
「歳、一緒ですよ。敬語やめよ?お隣さんだし(笑)」
マンションの最上階のフロアは俺らの借りている事務所とAさんの部屋だけだった。
やまと「じゃあ、お言葉に甘えて。Aは一人暮らし?」
「ん、かれこれ4〜5年は一人で住んでるかなあ。」
やまと「へえ…。俺ら人の入れ違いも多いと思うんで、あんまうるさくならないように気をつけます。
仕事柄夜遅かったりもするし…。
あ、Aってほかに仕事してたりするの?家賃収入だけ?」
「質問(笑)
んっとね、うるさくても平気だよ、他の仕事してるから家あけてることの方が多いし。
防音だけは完璧にしてあるから多少は平気だしね。」
やべ、質問攻めしちゃってる。
ちょっと困った表情のAにケーキをもう一つ差し出してみたら、迷わずにフォークを手に取った。
やまと「…甘いの、好き?」
「すき!」
やまと「差し入れとか頂き物でもどうしても男世帯だから甘いの余っちゃってさ。今度持ってくるからまた一緒に食べよ?」
笑顔で頷くA。
なに、時間はある。ゆっくり仲良くなればいい。
隣に住んでるんだし、ね。
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作者名:aki | 作成日時:2022年3月24日 20時