▽episode01_ゆうま ページ9
それからも、時々コンビニでタバコを吸う時に会うようになった。
特に示し合わせているわけでもないから、数日間連続で会うこともあれば、全く会わない週もある。
変わったのは、俺がコンビニによく行くようになったということくらい。
ひゅうが「ごうた買い出しお願い〜。」
ゆうま「僕行ってきますよー。編集一区切り着いたんで。」
ひゅうがの欲しいものを携帯のメモに残して、コンビニまで歩いて向かう。
新しい事務所からもそう遠くない距離だから、この往復の散歩は割と好き。
「やっ!」
珍しくスーツ姿ではなくて、カジュアルなパーカーにジーンズ、スニーカーを履いた彼女がいた。
ゆうま「珍しいですね、スーツじゃないの。」
「今日はあっちの仕事はオフだから。君もいつもとなんか雰囲気違うね?」
新しいジャケットを着ているせいか、はたまた髪を切ったせいか。
彼女とここで会うのは久しぶりだった。
ゆうま「仕事、なにしてるんですか?」
2本目のタバコに火を着けた彼女に問いかけると、少し困ったように笑った。
ああ、聞いちゃいけなかったかなあ。
「色々、なんだけど説明が面倒でねえ…。というか、仕事より前に、私たちにはお互いに聞くべきことがあるよね?」
上手くはぐらかされた気もしたが、たしかにお互いに聞くべきことを聞いていない。
「君の、」
ゆうま「君の、」
「「名前は??」」
見事にハモった。
某有名アニメ映画バリにハモった。
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作者名:aki | 作成日時:2022年3月24日 20時