甘くて苦い誘惑 (ページ4)

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経験少なそうって思ったけど、人は見た目によらないらしい。久しぶりだったはずの行為に痛みを覚悟していたけど、ただただ甘いだけのものだった。

こんな風に彼から愛されたのはどれくらい前のことだろう。

「考え事？それとも罪悪感を感じてる？」

「…どっちも」

「へー、向こうだってしてることなのに？」

さっきまで外してた眼鏡を着けてふにゃりと笑うのは天使の姿をした悪魔か。

仕事の取引相手とこんな関係を持ってしまったことに後悔を覚えるが、きっと…いや絶対２度目はないだろう。だって、目の前の彼だって好感度とか大事だろうし。

「あ、俺は今日だけだと思ってないから」

「は？え、なんで、」

「ん？好きになるのに理由って必要？」

「いやいや、私もう既婚者だし」

「だから？結婚したら恋しちゃダメなの？」

「世間一般論で言えばダメでしょ」

「だったら、俺が片思いってことなら問題ないよね」

ああ、やっぱりこの人は天使の姿をした悪魔だ。

▽▽
お互いが好きになるのはダメだけど、一方的に好きになられるならいいでしょ？って狡い考えで近付くふくらさんをお届けしました。まあどっちにせよ不貞行為には変わらないのですが。

フラグ作品にしようと思ってましたがやめました。