伍拾捌 ページ15
弓乃side
大型連休明けのある日
弓乃「ジュン、悪いんだけどレッスン室がとれなかったのよ。」
ここは玲明学園。特待生でない私は、友人の漣ジュンとともに、どこでレッスンするか迷っていた。
漣「まあ、なかなかとれないっすよね。てか弓乃、あんたはもう特待生候補なんでしょ。雑用ばっかで大丈夫なんすか？」
弓乃「意外と平気よ。アゲハに呼び出されたら、たいていレッスンまでしてくれるし。たまに変なことも頼まれるけどね」
漣「へぇ。アゲハってわりといい/奏「あ、弓乃ちゃんいたよ。」空「捕獲せよ！」奏「突撃！」噂をすればっすね。」
なんでこんなにアゲハのテンションが高いのかしら。空ちゃんはともかく、かなちゃんまで。
弓乃「また私ね。どうしわっ。ちょっ！空ちゃん？！」
漣「え？かなさん？俺もっすか？」
奏「Aが、たまには友達と一緒にって建前で、ちょっと男性的振る舞いを学べって言ってたから〜」
ぐいっと私とジュンのことを引っ張る空ちゃんとかなちゃん。
特待生に引っ張られる非特待生って、図が問題な気がするけど。
弓乃「面白ければなんでもいいみたいなのりはやめてくださいね。」
空「テンションはそうかもしれないけど、ちゃんと理由あるからね。」
奏「はいとーちゃく。Aー。連れてきたよー」
バーン。みたいな勢いで専用ルームに入る二人。
そういえば、アゲハっていつまで玲明を拠点にするのかしら？
A「はいお疲れー。こっちも片付いたから安心して。あ、弓乃ちゃんはこの辺の食器片付けてもらっていい？ えっと、弓乃ちゃんの友人かな？君はてきとーに座ってて。」
食器はともかく、なんで段ボールや工具が散らかってるのよ。
私は食器を片していく。ここ、小さいキッチンがあるからいいわよね。
漣「いや、散らかってるものの片付けくらいは手伝いますよ。俺は漣ジュンって言います。えっと、よろしくお願いします、でいいんですかね。」
A「ジュンさん、いや、ジュン君でいいかな。よろしく。また呼ぶかもだけど。」
漣「まじすか。で、あのパーテーションは？」
空「えっと、ついさっき作ったの。畳のスペースができたから、仮眠スペースにもできないかなって感じで。」
だから段ボールや工具が散らかってるわけね。カオルさんからかなちゃんは不器用ってきいてるけど、大丈夫だったのかしら？ってあれ？
弓乃「ところで、プロデューサーたちは？」
A「ああ、二人なら強制的に眠らせたよ。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 63人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：綾 | 作成日時：2020年8月24日 11時
