【カゲプロ】カゲロウデイズ後の物語【ヒビヤメイン】 (ページ2)

今日:4 hit、昨日:1 hit、合計:3,205 hit

目に焼き付いた話。2話ページ2

ヒビヤside

田舎に戻って僕は前と変わらない生活を送っていた

といっても、少しだけ変わった部分はある。

まず、ヒヨリの接し方が少しだけ変わった。

ヒヨリを助けたあの日から、僕に対する態度が少しだけ柔らかくなった

…といっても前と比べても対して変わらない。

きっとヒヨリなりの何かがあるのだろう

もう一つは、親が少しだけ緩くなった。

僕が叱られている最中、一度親が僕の顔をじっとみた

突飛な夏の日が忘れられない僕は気付くのに遅れ慌てたがお父さんは何故か説教を止めた

本当に何を思ったのだろうか。

学校では、あの夏の日が忘れられず空を見ることが多くなったと自分でも思う

同級生にはランドセルにつけたメカクシ団で色違いのお揃いのストラップ(僕は水色)をみて、

女子「あ、これアイドルのモモちゃんもオレンジ色の持ってるよねー！私、モモちゃんの大ファンなんだけど全然このストラップ無くって!ヒビヤ君何処にあったの？」

男子「え、お前まさかモモちゃんのファンになったのか！？」

…ストラップは皆で作ったしそれはないだろう

まぁクオリティ高過ぎて店に売ってあると勘違いしてもおかしくはないと思うけど。

はぁ?!なんであんなおばさんのファンにならないといけないのさ！

でも少しは凄いと認めてあげてもいいけど。

女子「いいなー!!…ってあ、ヒビヤ君、ストラップの隙間から紙が出てきたよー？｣

へっ？紙…？

ヒビヤ「ちょ、みせて！」

そう言って、僕は紙を取った。

…なんか、嫌な予感がするんだけどなぁ

紙を開くと、ほとんどが絵のサインと文字があった

そのサインはやはりモモであり言葉が一言、

"頑張ってね！"

と綴られていた

いつの間にこんなの…って、モモの方が頑張らないといけないじゃん。人のこと言えないし…

自然と僕の口角が上がった

女子「きゃああああ!!!!!なんで!?なんでモモちゃんのサインがあるの!?モモちゃんのサインはなかなか入手困難なのに!!」

男子「ええええええ!??何?!お前モモちゃんと知り合いなのか!?教えろよおおお!!!!」

…僕は微笑んで

「教えないよ？こんな突飛な話｣

そう言って僕はランドセルを背負い紙を握りしめ教室を出た

ヒヨリが呆れたように笑っていたのは気のせいだろうか

帰り道、僕は紙をもう一度眺め

「頑張って、モモ」

そう言って空を見上げ、帰り道を歩いた。