恋愛ゲームの悪役に転生。だが男だ Ⅵ【男主】 (ページ42)

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まず、2人と話してみての結果から言おう。
…大収穫、思った以上のイージーゲームだった。

ルナは簡単に信用してくれたため、簡単に情報を出してくれた。こちらはミドリくんに貰ったあの資料から一部分を提示しとけば全然平気。

Aを犯人として見えやすくなる情報なら彼女は食いついてきたし、犯人の目星が同じだと誤解してくれたのならば良し…なのだと思う。

正直もっと心理戦になるのかと思っていたのだが。
どことなくシャオロンも俺の発言の手助けをしてくれていた感は否めない…がスルスルと進んでいた。

ra「おーいゾムぅ。こっちこっち」

3日後、俺が流した情報で閃いたらしいラッダァと待ち合わせをしていた。
深夜も深夜。午前の2時半に。

くぁ、と欠伸を噛みながらスタスタと歩いた。
別にこの時間も任務の関係で慣れてるとはいえ、朝から起き続けていればやはり欠伸は出てくる。

一方で俺より忙しいであろうアイツはめちゃくちゃ元気らしい。というか普段よりも元気なのではないだろうか。

ra「ぃや〜クラシアさんからの情報助かったよぉ。
おかげで進展もあったし！」
zm「それまだ聞いとらんのやけど。はよ教えてや」

せっかちだなぁ〜、とニコニコ笑うアイツに手刀をかませば余裕で避けられた。ちっ。

ra「まずはこれ」

指の指す先には一見変哲の無い花壇。
しかしラッダァが指を軽く振れば、レンガの一つがこちらへ浮いて近づいて来た。
180度の回転で裏が見える。

そこには何度も消しては書いてを繰り返したような結界の跡が１つ。

ra「期末試験の辺りから、変な事件が起きてたの覚えてる?」
zm「ん、おお覚えとる。なんなら魔法植物が一斉に保管用の温室で枯れとったの発見したからなぁ」

他にも花壇の花が枯れたり眩暈を訴える生徒が増えていた…気がする。確か全てAのせいと疑われていたな。

ra「覚えてるなら話が早い。クラシアさんの言う通り、事件は繋がってるっぽいよ」