39話 海常も負けてない ページ40
タイマーがストップし、黒子くんはベンチに運ばれていく。
その間に、選手は一度ベンチへ戻ってきた。
涼太の顔は、血の気を失っている。
心配だが、私は救急箱を持って誠凛のベンチへ向かい、止血の手伝いをした。
「A、黒子はどうだった?」
『多分、今日は出ることは出来ないと思います...』
「そうか。不本意な結末だが...終わったな...あの1年コンビが欠けた以上、あとは点差が開くだけだ」
『あ、でも日向さんには気を付けてください。1Qからどんどんスリーの精度が上がってきてます』
「日向か。確かにアイツ上手いな...」
『多分日向さん、クラッチシューターです』
「マジかよ!黒子といい、火神といい、日向といい、誠凛結構すげえ奴ら揃ってんな」
『海常も負けてないですけど...』
「だな。そろそろ再開するな」
『黒子くんが居なくても、全力で頑張ってください!』
「おう」
先輩達がコートに入っていく中、涼太は下を向いて、ゆっくりとコートに入ろうとしていた。
そっと近寄り、手を大きく開いて涼太の背中をバシンと叩いてやった。ちょっぴり痛い。
涼太は驚いてこちらを見る。
私はその顔を見て微笑むと、涼太の顔も緩んだようだった。
気持ちを切り替えて、コートに走っていく。
頑張れ、海常!
〜
私の分析は正しかった様で、日向さんのスリーはどんどん決まっていった。
苦戦はするも、少しリードを付けて、海常は勝っている。
今は74-68
このまま、第4Qに行けば、誠凛はガス欠だろうから、点差を付けて勝てるかもしれない。
『よし、森山先輩のスリー決まった!』
とても独特なフォームの無回転シュート。
これが入っちゃうんですよ!実は!
と1人で少しテンションが上がっていた所で、メンバーチェンジのブザーがなる。
タイマーの方を見ると、頭に包帯を巻いている黒子くんが立っていたのです。
85人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
笠松もみじ(プロフ) - ハチ公のままさん» 面白いと言っていただきありがとうございます!そしてわざわざ間違っている所を教えてくださってありがとうございました!射手座と勘違いをしておりました...すぐに訂正させていただきます! (2017年12月30日 11時) (レス) id: a42261d885 (このIDを非表示/違反報告)
ハチ公のまま(プロフ) - 話がとても面白いです!しかし、11月は山羊座ではないです… (2017年12月30日 10時) (レス) id: 76036e92ba (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぴよ子 | 作成日時:2017年9月30日 23時