32話 まさかこれのこと ページ33
「それではこれから、誠凛高校対海常高校の練習試合を始めます!!!」
私達は一礼をしてベンチに座る。
しかし、コートではなんだかもたついている様子です。
審判の人(海常1年の横澤くん)が、黒子くんの存在に気づいていなかったみたい。
正直私も試合に出るとわかっていたけど、忘れそうになっていた。
あー...黒子くんに気づいた幸ちゃん達、凄く驚いているな〜。
反対側のコートで練習をしている人達からも驚きの声が聞こえる。
「話にならんな...大口たたくからもう少しまともな選手が出てくると思ったが」
「...どうですかね」
監督の一言に、涼太は言い返すように喋る。
「まあ確かに...まともじゃないかもしんないスね」
『涼太...そんなに黒子くんは凄いの?』
「この試合を見れば、誰だって凄さがわかるっスよ!」
涼太が言い終わると同時に、ジャンプボールが上げられる。
ジャンパーは小堀先輩。
ジャンプボールに勝った先輩は、幸ちゃんの方にボールを弾く。
先程監督からも指示があり、幸ちゃん主体に攻めていくそうだ。
「っし!んじゃまず一本!キッチリ行くぞ!」
幸ちゃんがボールをキャッチし、ドリブルを始めたと同時に、何かが動いた。
『!?危ない!!!』
私の言葉は遅かったようだった。
一瞬の内に、幸ちゃんのボールは弾かれ、バックコートにとんでいった。
『黒子くん...!?』
「なっ...にぃ〜〜!!?」
ボールを弾かれたことに驚いた幸ちゃんは、怯むも直ぐに黒子くんに追い付く。
しかし、黒子くんの後ろを走っていた火神くんに、パスを出され、1対2の状況になる。
火神くんは勢い良く跳ぶ。
流石に幸ちゃんでも、これは止められない...!
そのまま、ボールをリングに叩きつけダンクを決める。
その際に、バキャッという変な音が聞こえた。
火神くんの手には、ボードに付いているはずのリングが握られていた。
「「おおぉぇ〜!?ゴールぶっ壊しやがった!?」」
「...!!?」
『嘘...ゴールが危ないってまさかこれのこと...!?』
ゴールを見ていたら、なんだか嫌な予感がするなーと割と軽く考えていたけど...
まさかこんなことになるとは思わなかった。
誰もが驚きうろたえている中(誠凛さんも凄く驚いている)、黒子くんと火神くんは私達に向かって言った。
「すみません。ゴール壊れてしまったんで、全面側のコート使わせてもらえませんか」
85人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
笠松もみじ(プロフ) - ハチ公のままさん» 面白いと言っていただきありがとうございます!そしてわざわざ間違っている所を教えてくださってありがとうございました!射手座と勘違いをしておりました...すぐに訂正させていただきます! (2017年12月30日 11時) (レス) id: a42261d885 (このIDを非表示/違反報告)
ハチ公のまま(プロフ) - 話がとても面白いです!しかし、11月は山羊座ではないです… (2017年12月30日 10時) (レス) id: 76036e92ba (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぴよ子 | 作成日時:2017年9月30日 23時